にゃんこのいけにえ

両目洞窟人間さんが色々と書き殴ってるブログです。

2018-01-01から1年間の記事一覧

短編小説『フランスパン同好会』

フランスパン同好会 私はフランスパン同好会の会長だった。といってもフランスパンのこと、めちゃくちゃ好きだったわけじゃない。フランスパンに詳しいわけじゃない。ただなんとなくフランスパンが好きだと言っていたらフランスパン同好会の会長になっていた…

今週のさまざまなできごと。

昨年から僕はカウンセリングに通っている。カウンセラーの先生は僕と同年代くらいで、その先生にあれやこれやと悩みをぶちまけている。僕は毎回、それほど悩みがないって顔でカウンセリングルームに入って、馬鹿みたいに悩みをぶちまけて、そして気がついた…

ゆっくりだけども進んでいる。

相変わらず眠れたり眠れなかったりする日々を過ごしている。今日は30分の睡眠と、1時間の睡眠と、2時間の睡眠しかできなかった。睡眠薬を飲んでいるにも関わらず。7時間眠れるという睡眠薬を飲んでいるのに全く眠れないとはどういうことなんですか。 どうい…

短編小説『ランプ・妖精・ミルクフランス』

ランプの中には妖精がいて、その妖精が光を放っているものだと私は子どもの頃信じていた。すべての光は妖精の光。私はそう思っていた。どのタイミングで真実を知ったのかは今となっては思い出せない。でも、どこかの瞬間にランプの中に妖精なんていないこと…

やっていきの姿勢を保ち続けよう

今、東京行きの新幹線に乗っています。休職してから一年近く、気がつけば定期的に関東の一人暮らしの家と関西の実家を行き来する生活にも慣れてしまいました。なんで、関西に戻ったりするの?療養です。なんでずっとそっちにいないの?病院が関東だからです…

手放すな、諦めるな、今の自分にはこれしかないんだ。

書かなきゃいけない。書かなきゃ生きている意味がない。と思いながらもここ何日、何週間、何ヶ月も書くことができていない。 少し前までなら、ポメラを開けば言葉があふれ出た。でも、今は全くだ。言葉を打ち込むことすらままならない。こんなエッセイめいた…

トマス・ピンチョン『LAヴァイス』を読んだ!

トマス・ピンチョンの『LAヴァイス』を読んだ! 私立探偵ドックの元にかつて愛した女が訪ねてくる。どうやら今付き合っている不動産王が陰謀に巻き込まれてるらしい。OK、調べてやろうじゃないの。と言ってるそばから、不動産王と元カノが失踪。そして死体が…

積み上げ式自分。

眠れなくて、ぼんやりしていたらいろいろなことを考えてしまう。とりあえず思考がぐわーってなってきたら文章を書くしかない。 恋愛をほぼせずにアラサーになってしまって、日々寂しい生活を送っているわけだけども、最近ではもうこんな風な日々もいいもんで…

短編小説『はじめてのおつかい(ねこからの)』

休日。何も予定がない私はいつものように散歩をしている。齢が20数年以上生きてきて、未だに予定の組み方というものを理解していない私はどうしても一人行動が多くなってしまう。そのことに対してそんなに危機感を覚えていなかったけども、人は「そんな生活…

27歳男性はなんでも書き記そうと思い立つ

私の私の彼は左利き~と歌ったのは麻丘めぐみであったか。そんなことはどうでもよくて、私の彼も彼女もいないの27歳男性は右利きである。前回の記事で希望を強く抱いた27歳男性はそんな希望はどこへやら、この二日間ほどは強く眠ってしまっていた。 それはも…

27歳男性は人生の明るい面だけを見ようと思い立つ。

お金が無いので家でぼんやりしていたのだけども、ぼんやりしているだけでも腹は減るし、気が滅入ってくるので、1時間ほど歩くことにした。 1時間ぼんやり考え事をしながら歩いていたのだけども、脳内会議の主な議題はなんで失敗してしまったのかなーというこ…

27歳男性は馬鹿みたいに眠ってる。

毎日馬鹿みたいに眠っている。馬鹿みたいに寝ているというのは「ずごおおずごおお」と鼻提灯を出しながら眠っているというわけではなく、睡眠時間がとにかくえげつなく長いのだ。今日も馬鹿みたいに寝た。16時間くらい寝た。8時間くらい寝たら人間いいんじゃ…

どてらねこのまち子さん『Tesseract』

どてらねこのまち子さん "Tesseract" 駅前のピンク色のビルの4階にあるリードボーカル養成所は気がついたら血まみれでした。隣で震えているのはどてらを着た二本足で歩き言葉を喋る猫のまち子さんです。 「うにゃにゃにゃにゃにゃ・・・」 まち子さんは想像を絶…

2018年5月25日の日記。

カウンセリングに行ってきた。悩んでることを話そうと思うのに、カウンセリングの場に行くと、毎回とりとめもない話をしてしまう。 今日は私が本当はめちゃくちゃなことを言いたいというのを伝えた。 「めちゃくちゃなことってなんですか?」 「あの、言いづ…

フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読んだ!

フィリップ・K・ディック作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読んだ! 初フィリップ・K・ディック(以下PKD)である。27歳男性のタイミングでなぜ読もうと思ったかというと、好きなアイドルの西田藍さんのインタビューを読んだりしていたら西田藍さんの…

ねじまき27歳男性クロニクル。

休職しはじめたのが去年の8月。2018年の5月をもって9か月休職していることになる。私は9ヶ月間も社会から離れた場所で生きている。 前は一日外出ただけで体力は無に帰して、全く動けないみたいな日が何日もあった。 一週間のうち、家に居るのが5日か6日みた…

どてらねこのまち子さん『Eat you up』

『Eat you up』 私は家でアルコ&ピースのラジオを聞いていた。外はシルバーリングの黒さびのような暗さだった。雨がぱらついていて時折窓にぶつかりパーカッションのように部屋に響いていた。 私はアルコ&ピースのラジオが好きだった。特に好きだったのは…

どてらねこのまち子さん『Loveland,lsland』

山下達郎のカッティングギターが街を切り裂く。 「うぉ~」とハイトーンボイスがビルをなぎ倒す。 凶暴化した山下達郎は手がつけられない。 CDを棚から人つかみするように人々を掴んでは精神のイコライザーをかけて廃人に仕立て上げていた。 「うにゃにゃに…

やがて離れ離れになる二人に。/『リズと青い鳥』を見た!

リズと青い鳥を見た! いや!緊張感!!!このポスターからは想像できないほどの緊張感!!! 直前にアベンジャーズ/インフィニティウォーを見ましたけども、それに匹敵するかもしくはそれ以上の緊張感で迫り食ってくるのは、青春期のほんのちょっとした不和…

どてらねこのまち子さん『Stayin' Alive』

ビージーズのステイン・アライブのBPMは103で、このリズムは心臓マッサージのリズムと同じだそうだ。 というわけで、今、私は頭の中で、ステイン・アライブを流しながら、道端で倒れた太った男に心臓マッサージをしている。 ふんにゃかふんにゃかステイン・…

Thank you for playing!! /映画『レディ・プレイヤー1』を見た!

『レディ・プレイヤー1』を見た! ゲームをやったことがある人なら「Thank You For Playing!」という文字面を見たことを見たことがあるかもしれない。 ゲームだけでなく映画、音楽、小説、アクセサリー、とにかく世の中の創作物は実際に見てくれる、触れて…

映画『哭声/コクソン』を見た!

「哭声/コクソン」を見た! わからない。という感覚に陥ることは気持ちがいい。 その上、翻弄されるともっと気持ちがいい。 「コクソン」はとにかくわけがわからない。 見終わっても「國村隼」の本当の目的はなんだったのか? あの祈祷師はなんだったのか? …

映画『メッセージ』を見た!

メッセージを見た。 あらすじ。 柿の種みたいな宇宙船が突如として地球に飛来。 彼らの言葉を翻訳するように命令を受けた言語学者の運命やいかに。 以下ネタバレありの感想文。 「人生ってのはチョコレート箱のようなもの、開けてみるまでわからない」っての…

短編小説『世界を鉄の藻屑にかえてやる』

塚本晋也監督の『鉄男』を見た私は感動のあまり椅子から立ち上がれなくなってしまった。椅子と言っても、 映画館の椅子なんかじゃなくて、勉強机を買ったときに付いてくる 固い椅子。私はまだ実家の子ども部屋にいる。 というか引きこもっている。会社にいけ…

どてらねこのまち子さん「素直なにゃんこ」

どてらねこのまち子さん 素直なにゃんこ。 「素直なにゃんこですー。素直なにゃんこですー!」 とどてらを着た二足歩行で喋るねこのまち子さんが街角で叫んでいた。 どうしたのだろうと思って、私は近づいてみた。 「どうしたんですか?まち子さん」 「あ、…

短編小説『ロマンティック消滅』

私のロマンティックは数年前に死んでしまった。音もなく死んでいったから、当分の間は気がつかなかった。私は気がつかぬ間にロマンティック未亡人になっていた。ロマンティックは私の元から去ったのだ。 「井上さん、彼氏いないんですか?」はいはいはいーき…

短編小説『愛なき世界』

私は私の地獄を生きている。という言葉を思いついてほえほえほえとなった私は、布団の中から動きたくなくて、布団というドリームホームから動きたくなくて、それでも朝はやってくるので動き出さなきゃいけない。 目覚めた45分後には電車に乗っている。イヤホ…

エモめな写真を見てほしい 神戸編

BABY~君だけを見て~君だけを見てえっへ~導かれ~導かれっえ~なななな。とtofubeatsのBABYを口ずさみながらやってきたのは神戸。 1年前の星野源のオールナイトニッポンで神戸を代表するトラックメイカーtofubeatsがゲストでやってきたときに「イスズベー…

シンドロームからのセンチメンタル過剰状態

佐藤哲也の「シンドローム」を読んでいたら、昔の、本当に昔の片思いを思い出す羽目になってしまって27歳男性は喫茶店で気がついたら煙草を3本を吸って、頭がくらくら。 昔のことを思い出すと基本的にあのときああしていれば、となってしまうのが世の常だけ…

佐藤哲也『シンドローム』を読んだ!

佐藤哲也『シンドローム』を読んだ! 突如、山に隕石が墜落!しかしその隕石は見つからない!もしかして地球外生命体なのか!徐々に高まる緊張感!覆い尽くす不安感!でも高校生の主人公は後ろの席の女の子のことが気になって気になって仕方なかった!!!!…