にゃんこのいけにえ

両目洞窟人間さんが色々と書き殴ってるブログです。

わたしが書いた小説

動揺する童謡『にくにくこねこね』

動揺する童謡のコーナーです。 メロディはないので童謡っぽいメロディと節回しを想像しながらみんなで元気いっぱいに歌おうね。 にくにくこねこね にくをこねては、ぶちゅぶちゅぶちゅ。 あいびきにくで ぶちゅぶちゅぶちゅ。 たまねぎとうにゅう ぶちゅぶち…

50音の殺し方「や行」

お久しぶりです。少しの間、休暇を取っていました。でも休んでいた時も50音のことばかり考えていました。やつらへの思いは絶えずです。では早速ですがや行を殺していきましょう。今回は3音のみです。少ないですが、その分、確実に殺せるってことですよね。で…

短編小説『メンヘラ系アイドル じしょうりすか』

前書き。 あまり書いたものに対してこうは言いたくないけども、いい出来のものではありません。 それでも載せようと思ったのは、これを書いたのが休職してすぐの頃で、そのころの精神状態が見事に出ているからと思ったからです。 なので、当時から何にも変え…

50音の殺し方「ま行」

では今日も50音を殺していきましょう。残りは「ま」「や」「ら」「わ」です。終わりも見えてきましたね。でも、まだ気は抜いてはいけませんよ。昨日みたいなこと、ありますからね。 また50音に襲いかかられた時に、知らなければ対処できませんよ。知識こそが…

50音の殺し方「は行」

50音の殺し方「は行」 ・・・今日も皆さん来てくれましたね。昨日のことがありましたから、皆さん来てくれるかどうか不安でしたけども。まずは来てくれたことに感謝致します。 え、「ば行」と「ぱ行」はどうしたって? 倒しましたよ、もちろん。 どうやってって…

50音の殺し方「な行」

では今日もやっていきましょう。にしても昨日から妙に外が騒がしいですね。なにか不穏な空気さえする気があります。でもそれでも勉強を続けましょう。殺さなきゃいけない50音はまだまだありますから。 今日は「な行」です。前半戦もこれで終わりですね。一息…

短編小説『旧地下鉄線路内の水上マーケット』

元々はここは地下鉄のと呼ばれる場所だったらしい。 でも、今ではここは水上マーケットになっている。 地上から降り注ぐ、雨水や雪解け水はこの地下鉄の線路をひたひたにしている。 そして、ひたひたになり、水路になった線路の上を何百という船が行き来する…

50音の殺し方「た行」

50音の殺し方「た行」 50音の殺し方も「た行」まで来ましたね。「た行」は前半部の中では最も複雑で、冷徹で、慈悲を許さず、素早くことを済ませることが必要な行といえるでしょう。 でも、ここまで付いてこれているあなたたちなら確実に殺(で)きるでしょう…

50音の殺し方「さ行」

50音の殺し方「さ行」 50音の殺し方、本日は「さ行」です。さ行は一般的に優しいとされています。しかし、だからなんだというのでしょうか。相手はあの50音です。死んだ50音だけがいい50音です。 この際、さ行がやさしいということも、そして自分の優しさも…

50音の殺し方。「か行」

50音の殺し方「か行」。 昨日は「あ行」の殺し方を考えました。今日は「か行」の殺し方です。死ぬ瞬間とは命が断たれる瞬間と、そのものがそのものでいられなくなった瞬間だと言われています。「か行」が「か行」でいられなくなった瞬間、それもまた殺し方な…

50音の殺し方 「あ行」

50音の殺し方。 殺人はよくないことです。この記事は殺人を奨励しているものではありません。しかし、いつ50音を殺さなければいけない日が来るかもしれません。にっくき、50音を確実に殺す。そんな日のための記事です。 今回は「あ行」。 「あ」は「お前さ、…

短編小説『マッドサイエンティストになれなかった』

私は昔から物語の中に出てくるマッドサイエンティストになりたかった。サイエンティストではない。マッドの方。狂った科学者の方。ノーベル賞とか間違っても受賞しない方。好奇心で世界を破壊しようとするような科学者に私はなりたかった。 小学校に馴染めな…

短編小説『笑いながら、へんな歌って言った。』

外回り中に適当に入った喫茶店で、学生時代に聞いていたナンバーガールのイギーポップファンクラブが流れていたから、僕は必然的に名古屋さんのことを思い出す羽目になってしまった。 あの部屋で丸くなって本を読んでいた名古屋さんのこと。 名古屋さんのか…

短編小説『なんとなく、遠くの方へ行く。』

『なんとなく、遠くの方へ行く。』 サンデーモーニングのスポーツコーナーで頑張ってる若者に「渇!」を入れてる老人の姿を見ていたら、日曜日をこれで消化するのは嫌だなって気持ちになって、なんとなくレンタカーでも借りて出かけようかと思い立つ。 でも1…

どてらねこのまち子さん 第5話

どてらねこのまち子さん 第5話 "Halcyon and On and On." どてらねこのまち子さんはコロッケが好きなので、よく商店街の肉屋のコロッケを買うのです。 「すいません。コロッケを3つください」とまち子さんが肉屋の主人に声をかけると肉屋の主人は人食いコロ…

少し怖い話『天井の人』

私の家には天井に住んでいる人がいる。といっても私の家のいわゆる屋根裏に住んでいるとかそういう意味ではなく、実際に天井に住んでいるのだ。 私がそれに気がついたのはこのワンルームに引っ越してから3ヶ月目のことで、仕事から帰ってきて疲れ果てベッド…

短編小説『壁と咀嚼と晴れた日の雨』

『壁と咀嚼と晴れた日の雨』 私がその国の現地の言葉で「晴れた日の雨」という意味の名前を持つホテルに泊まっていたのは夏の日の4日間のことだった。 その当時、私は仕事でその国のその地域に来ていた。仕事が終わるまでは4日間。 と言っても、私の仕事なん…

どてらねこのまち子さん 第3話

どてらねこのまち子さん 第3話 "1000 knives" どてらを着た二本足で歩くねこのまち子さんとファミレスに行ってご飯を食べていたときのことだった。「宮本さん、わたし、こんなもの拾ってしまったんです」とまち子さんはテーブルの上に白いうさぎのぬいぐるみ…

短編小説『未来人、ニュータウンへ』

3年付き合っていた彼女のちよちゃんに別れを告げようと思って、冬の日の朝、ドトールに呼び出して「話があって」と切り出そうとしたら、神妙な顔をしたちよちゃんが「実は言わないといけないことがあって」と切り出してきたので、先制攻撃にうろたえつつ、こ…

どてらねこのまち子さん 第ニ話

「どてらねこのまち子さん」第二話 "Taken" どてらを着た二本足で歩くねこの後ろ姿が見えたので「おーい、まち子さん」と話しかけたら、まち子さんは私に気がついて手を振り替えしてくれたところを、まち子さんの隣に止まった黒いバンからC.Wニコルの覆面…

どてらねこのまち子さん 第1話

どてらねこのまち子さん 第1話 「SAVE THE CHILDREN」 どてらを着た二本足でとことこ歩くねこの後ろ姿が見えたので「おーい、まち子さん」と話しかけたら、どてらねこのまち子さんは振り向いて「あら、竹本さんじゃないですか」と言う。私の名前は岸本だ。竹…

短編小説『鋼鉄の嘶き』

トナカイをハーレーに改造して国道を駆け抜ける。 エンジンは悲鳴を挙げている。俺の臀部に熱を感じる。 冷たい空気がスピードを経て鋭い刃物のように俺の顔をなでる。 でもアクセルの手は緩めない。 マフラーから排気ガスが吹き出る。この町の風景のように…

短編小説『2147年のスーベニア』

荒廃した道後温泉に旅行から帰ってきたさとみさんが温泉まんじゅうを職場のみんなに配る。 「へー。まだ温泉まんじゅうは売ってるんですね」と私が言うと「人間色々考えるもんだよねー」とさとみさんは言う。 さとみさんが写真を見せてくれるがさとみさんは…

納屋に閉じ込め火をつける 爽健美茶

・納屋に閉じ込め火をつける 爽健美茶 ・血管辿ってローマ着く 爽健美茶 ・孤独を知って強くなる 爽健美茶 ・下あごちぎって銭入れる 爽健美茶 ・リニアに轢かれて粉になる 爽健美茶 ・モザイク越しにブツがある 爽健美茶 ・鎖骨の窪みに湯葉うめる 爽健美茶…

短編小説『あの子は象牙の橋から飛び降りた』

象牙で作った橋を渡った町で17歳になった私は、自転車を漕いで夕日に照らされた図書館に本を返しに行く。 大半が埃をかぶった本ばかりの図書館に読みたい本はもう無くて、私は何度も何度も好きな本を借りてはそれを読み返す。 頭の中に浮かぶ黒板にその本の…

短編小説『ダンボール箱のさとこさん』

さとこさんが頭にダンボール箱を被って出社してきたのは月曜日のことであまりの異様さに誰もなにも言えなかったから1番年下の僕が聞きに行くことになってしまった。 さとこさんは僕の5つ上の女性の先輩だ。さとこさんはあんまり口数は多くなくて、細いフレー…

短編小説「へるぷみーあいあむいんへる」

ヴァージニア・ウルフはコートを石でぱんぱんにして川に身を投げて自殺したらしい。私は思う、一体何個目の石でこれならいけると思ったのだろうかと。石の大きさにこだわったのだろうかと。石を拾っている時にふいに今なら引き返せるという気持ちは湧いたの…

短編小説「岸田くんの小指を潰したい」

‪「小指を潰したいんですよ」ってことを岸田くんに伝えたら「えっ?俺の?」って聞き返してきたのでうんうんうん、と頷いたら「あーまじかー」って頭を抱えて無言になってそれから「ちょっと困るなー」って言われたのでそりゃそうだよなと思い、私は机の上に…

短編小説『ネヴァー、エヴァー、キャッチー、ミー』

あのイタリアで起きた大使館テロを解決したのはまみこ先輩らしいよ。 と大学の時の友人の鎌田から聞いたときは、最初げらげら笑って、どんな話だよーあのまみこ先輩がーうそだろーあはははは、えーしんじられねーとひとしきり驚いた。 ってかそれ本当なのか…

短編小説『The victim』

部屋で私はただただ横になり続けていた。ぼんやりと床を見つめている。ほこりが床の数センチ上で舞う。少しの空気の流れに乗ってほこりがただよう。私がほこりに息を吹きかけてやるとほこりは舞い上がって、窓から差し込む陽の光に照らされて光ったが、陽の…