にゃんこのいけにえ

両目洞窟人間さんが色々と書き殴ってるブログです。

ブレイキング・バッドシーズン1を見た!

ブレイキング・バッドシーズン1を見てめちゃくちゃ面白かったので感想を箇条書き。ネタバレはあんまりしてないようにしてます。
 
 
ブレイキング・バッドめちゃめちゃ面白かった。
・2週間でシーズン1の全七話を見てしまった。
・連続ドラマを見るのが苦手な僕としては異例。
・はまった。
・ではどこにハマったか。
・ストーリーは勿論。
・登場人物が生きている。
・というより意外性のみを重視しすぎたための「なんでこんな行動を?」と思うようなことが一切ない。
・その状況なら「こいつはこうする」と納得する行動をとる。
・善意の行動。
・それゆえにサスペンスが生まれる。
・または怠惰故に、悲劇が。
・その最たるシーンは第二話のラスト。
・怠惰故の悲喜劇。
・天井から溶けた死体がドーン!
・めちゃくちゃ笑った。
・あのシーンはスローモーションの使い方も極悪だった。
・人体の一部が跳ねてるなんて映像をスローモーション。
・ああ極悪…(笑いながら)
タランティーノっぽい作品は数多くあれど、タランティーノパルプ・フィクションを作る時に考えていた「犯罪者だって常に犯罪の話をするわけじゃない」という姿勢を背骨にしたドラマ作品。
・一聴して、普通の会話。だが、ある視点では善悪についての問いにもなるし、主人公を追い詰める会話にもなってる。
・本当の意味でタランティーノイズムを踏襲した作品なのでは。
・そしてタランティーノが犯罪ものを作らなくなった今、最新系の犯罪ものを作ろうとしている。
・そしてそれは"プロフェッショナルじゃない"犯罪。
・なんならば、ただ一般人が犯した殺人でもいつ考えてんというトリックを使うような犯罪ドラマが多い中で、このドラマの主人公はあくまでもただの普通の人。
・使うのは己の知力のみ。
・知ってることは科学のことだけ。
・だからこそ犯罪を犯すことの重み。
・一線を超えることの重みをしっかり描いてる。
・だから映像で見慣れた犯罪でも「うわぁ」と思うし、主人公同様に葛藤が生まれる。
・シーズン1では第3話がその最たるものだったな。
・3話での会話シーンは白眉。
・今から殺そうとする奴と会話をしてしまう。その結果「下手すら共通項ばっかbyライムスター」な奴だとわかる。
・そこで生まれる葛藤ったら!
・観客にも「こいつ…ええ奴やん」と思ってしまう。
・からこそ!からこそ!なんですよ!
・一事が万事こういうことに満ちたドラマ。
・登場人物たちの性格が一辺倒ではない。
・主人公のウォルター・ホワイトが法を犯す度に、男性っぽさを増していくのもおもしろい。
ファイト・クラブを思い出した。
・社会から去勢された男が、自らで自らを取り戻す。
・そしてそれには危険を伴い、平穏な生活は破壊されてゆく。
ファイト・クラブは30代の男でいわゆるジェネレーションXと呼ばれる人々の話であったが、ブレイキング・バッドは50代の男の話。
・ミドルエイジクライシス。
・より普遍的な話になってるのではないだろうか。
・中年じゃないからわからないとしても。
・相棒のジェシー・ピンクマン。
・こいつの憎めない奴っぷりが凄い。
・こいつは若くしてワルになっちまってる。
・が、ある種社会と上手くコミット出来なかった人間である。
・それゆえ生きていく場所が裏社会に近いところしかなかった。
・もう立派なワルであるが、その一方で何かに怯えていたり、肝っ玉の小ささから、こいつはワルとしても大成するわけじゃないんだろなという予感があるのも切ない。
・だが、いいやつでもある。
・ウォルターとの関係も喧嘩ばかりしているが、とても良い。
・ウォルターにとっては唯一自分を出せる場所である。
ジェシーにとっては新たな父親であり、そして友人でもあり、先生でもある。
・この二人の関係が良くなっていくのも面白い。
・そしてウォルターの嫁。
・いわゆるMILFな雰囲気をめちゃくちゃに醸し出してるウォルターの嫁。
・「私良いこと言ってるよね!正しいこと言ってるよね!なのになんで聞いてくれないの!?」
・な怒り方をするタイプの人間でもある。
・なかなかにストレスが溜まる人間。
・が、この人も悪い人間ではないってのがミソ。
・あと口を開けば下品な麻薬捜査官の義弟に脳性麻痺の息子と人間関係も面白いだよ…
・麻薬捜査官の義弟の「いいおじさん」というか「友達になるならこいつ」感。
・いいやつ。そして粘り強いやつ。
・第一話でウォルターがしたある小さなことをきっかけに義弟の粘り強い捜査でだんだん追い詰めていくのも面白い。
・小さな行動が次第に大きくなる感じ。
・脚本の練り方が尋常じゃない。
・隙が一切ない。
・こんな話、どうやって考えるんだろ。
・シーズン1は「やばいところに足を突っ込んでしまった」と実感するところで終わるのも良かった。
ストライキで計画していた話運びは出来なかったみたいだけども、でもここでシーズン1が終わるのはなんかむしろいいなあと思った。
・あとGTA5っぽい。
・というかGTA5がこのドラマにめちゃめちゃ影響受けてる。
・こんなことがわかったのも良かった。
・とりあえずシーズン2がめちゃくちゃみたい。
・後々、LOOPERのライアン・ジョンソン監督が参加する回もあるらしいし、楽しみ。
・本当面白かった! !
・そしてまだまだ続きがあるのが何よりも嬉しいし楽しみ!!