佐藤哲也の「シンドローム」を読んでいたら、昔の、本当に昔の片思いを思い出す羽目になってしまって27歳男性は喫茶店で気がついたら煙草を3本を吸って、頭がくらくら。
昔のことを思い出すと基本的にあのときああしていれば、となってしまうのが世の常だけども、昔の片思いに関しては未だに何をどうしていれば正解だったかなんてわからない。
片思いという状態は熱病に浮かされたも同じで、苦しみとダンスっちまうものだけども、その上、たまにとてつもない多幸感が押し寄せてくるもんだから、たまったものではない。
たまったものではないのは、そんな熱病の相手をしてくれた当時の片思い相手の方々だと思うけども。
だいたい、毎回、たわいもない会話で恋に落ちては、非精神的な状態に入って迷妄を繰り返していた、とシンドロームからのインスパイア文章。
あの当時に戻ってもうまくやることなんて多分できないんだろうなと思ったりもする。
過去は思い出の中ですら、修正は不可能だ。
だから、物語の中で過去に戻りたいというのがはやるのかもしれない。あのときに今の自分で戻れたらうまくやれるのになんて。
そんなことないのにね。
私が好きだった方々、今元気になさっているだろうか。
27歳男性みたいに、疲れ果てて闘病中とかじゃなきゃなんでもいい。本当元気でやっていてほしい。
月曜日から、喫茶店に逃げ込んで本を読んで虚無に陥るみたいな人生だけは送って欲しくない。
その上、こんな惨めな文章をぽちぽちと打つこともやらないで欲しい。
私は今、何をやっているんだろうって気持ちでこの文章を打っています。
にしても、好きだった人たちはみんなどこか掴みようがない人らばっかだった。
でも、そんな人を掴めた人達もいて、どうやって掴んだろうってことを少し思ってしまった。
ライムスター宇多丸さんは「俺みたいな人間は30歳からだから!」と言っていたらしい。
私の人生も30歳までは助走期間だった~なんてネタばらしがあったらいいな。
でも、そんないざ飛び立つ瞬間に何にも持ってなかったみたいなことになったら嫌だから、今のうちに少しでも多くのことを貯めておく。お金は貯めておけないから、なんか別の物で。
何を書いているんだろう。
とにかく本のせいだ。
本のせいで、私は私の恥部を見つめることになっている。
本は怖い。本を読むとき、同時に自分も読む羽目になってしまう。 隠していたこととか、見ないようにしていたこととか、こんな風な思い出のこととか、あーって叫び出したくなることとか。
だから読むことって体力を使うんだな。
使っちゃうもの。本は。
30歳まであと、2年と少しです。
それまでに変わることできるかな。
少しでも貯めることできるかな。
力をつけることができるかな。
人生を進めることってできるかな。
好きだった人たちに顔向けできるような生活が送れるようになっているかな。
変わったねーなんて言われるようになれているかな。
そんなことを喫茶店で思っています。
センチメンタル過剰状態だ。
よくないよ、これじゃ。本当。