復職のことを考えると死ぬほど怖いなって思ってしまう。よくよく考えれば僕はどうやって仕事をしていたのだろう。あの希望に満ちた社会人一年目のことを今や思い出すことができない。
しかし復職は必ずしなくちゃいけない。というのもお金のリミットが刻々と近づいているからであって、お金がなくなったら僕は野垂れ死ぬしかないからだ。野垂れ死ぬのは嫌だ。ロックンローラーでもシド・ヴィシャスでもないので、それは嫌だなあと思う。
といいつつも、身体が今のところまだちゃんと動かない。相変わらずだけども、寝続ける日々だ。一日中寝続けている。寝続けてる。そして誰かとあって1日はしゃいで、2日3日寝続けるみたいな日々が続いてる。
あかんではないか。
あかんのだ。
とここまで書いていて胸がきゅーっと痛くなってきた。痛くなってきたのはタバコの吸い過ぎからではなく、多分改めて文字に起こして自分の状況に愕然としてしまったからだろう。
毎日、外に出るという当たり前の行動がまだできない。そのくせたまに人と会うとはしゃぎすぎてしまう。はしゃぐのは悪いことじゃないけども、それで2日3日寝続けてしまうのならば、その体力の配分はどうかしているとしかいいようがない。
しかし、早く治さなきゃいけないのだ。とにかくお金のことを考えると頭が痛くなる。毎朝、お金のことを考えては憂鬱になってる。
だから、早く治さなきゃいけないのだ。
動け。死ぬのだぞ。今、動かなきゃ死ぬのだぞ。
休職して一年経った。10月復帰を目指していたのにも関わらず、この体たらくに復帰に陰りが出てきた。
そして僕はそのことに落胆をしながらも、同時に少し安堵している。
怖いのだ。なんだかんだ言って戻るのがまだ怖いのだ。
そんなことを後輩に言ったら「ずっと怖いままですよ。時間経てば経つほど、怖くなりますよ」と言われた。その通りだと思う。
怖がっていてはいけない。ちゃんと立ち向かわなきゃいけない。デモゴルゴンに立ち向かったストレンジャーシングスのあの少年たちのように、目の前の脅威に立ち向かわなきゃいけない。
しかし、こんな風に復職のことを目の前のこととして考えることができるようになったということは確実に回復しているんだろう。多分だけども、ちゃんと回復しているのだ。
眠り続けているというのも鬱回復期特有の行動と聞いた。というかネットで見た。それが信用になるかわからないけども、過眠がそうであるならば鬱回復期に突入しているということなのだろう。
じゃあそれでいいじゃないか。急ぐことはないじゃないか。
僕は今、正しくない選択をしているのかもしれない。でも、今の自分にはこれが正しいのかもしれない。世間から見たらダメなやつかもしれないけども、そんな世間なんて放っておこう。僕は、僕のペースで、社会に舞い戻ってやる。
そんなことを言えるのも、会社が許してくれてるからであって、貯金がまだあるからで、家族や友人のバックアップがあるからだ。
だから、今、僕はめちゃくちゃに甘えている。過去最大級に甘えている。
甘えなんて厳しい世の中で、僕は甘えまくってる。
だから僕の姿を見て嫌になる人もいるだろう。めちゃくちゃ嫌う人もいるだろう。僕自身も嫌になったり何度もしている。
だって正しくはないから。
正しい選択もしていないし、正しい行動もしていない。
でも、今の自分には正しい選択も正しい行動もできやしない。
だから、まだ甘えさせてほしい。
明日は病院に行く。
もう病院も一年くらい通っているんだな。
その前の病院も入れたら二年も通ってる。
結局、五年くらい精神がぼろぼろだったので、そりゃ一年くらいかかっちゃうよなと思ったりした。
なんどもいうけども今の自分は間違っているんだと思う。甘えているんだと思う。
そんな自分の姿を晒すことも怖いけども、それでも今の自分の姿はこれしかできないのだ。
1日遊んだら、二日間眠り続けるようなそんなポンコツ。それが僕で、28歳の僕。
母に頑張るからねーと言っていたら頑張らなくていいよと言われた。
頑張って頑張って頑張った先が今の自分なのだと思うと、そうかーと思う。手を抜くことや自分を許してやることが必要なのだろう。
ポンコツだっていいじゃない。抗うつ剤がぶ飲みしてるポンコツだっていいじゃない。友人の前でははしゃいでてもいいじゃない。そんで二日間眠り続けていてもいいじゃない。
間違っていようと今の自分を肯定しよう。
それからだ。
復職のことはそのあとだ。
身体が動けるようになったらちゃんと考える。
怖い怖いなんて言っていないで、ちゃんと復職する。
でもそのためにはまずは身体が動くことだ。
立ち向かうために休んでいる。
多分そんな状態なんだと思う。