にゃんこのいけにえ

映画と音楽と本を中心にいろいろと。

世間のフロアで叫びたい27歳男性

就活していた時、あるお菓子会社の最終面接まで行ったんですけども、そこの最終面接がいわゆる圧迫面接で「だって君はB型だからうまくやっていけるとは思えないんだよなー」って血液型で煽られたんですよー
ってここ数年僕は傷を癒すように言い続けていたんだけども、まさかその会社で20歳の子がパワハラ長時間労働の果てに自殺をしたってニュースが流れるとは思わなかった。
まあ、ニュースになっているのでもう名前を出しますとゴンチャロフです。


僕は就活をしている時、本当にここに行きたいなって思っていたし、圧迫面接を受けた後でも、落とされたことを知った後は随分とショックを受けた。
落とされたって連絡が届いた瞬間はコンビニバイトに入っていたんだけども、それを聞いた後は虚ろな顔で品出しをしたことを覚えている。
そのあと、家で聞いた田我流の『やべー勢いですげ〜盛り上がる』の「だってどこかで誰かが俺らを待ってる そんな気がする そんな気が」ってヴァースに泣きながら、俺もどぅーんどぅーんばぁーんばぁーんしなきゃなって心機一転したのであった。

というわけでなかなかにショックなニュースだった。DA PUMPなみに人生に対してもし(if…)を考えると、俺はもしかしたらゴンチャロフで働いていたかもしれない。俺は、多分、うまくいっていなかっただろうなと思う。うん。だから、落ちたんだ。そうだよな。そうだよな。

 


僕は就活を2年やった。だから人よりも何かを得たってことは一切ない。ただただ生きるのが下手くそだったから2年かかっただけだ。
知り合いは僕の姿を見て「就活は時間をかければいいものではない」と悟ってめっちゃ頑張ったそうだ。その結果、いいところに入れたなら、2年かかったことにも何か意味があったのだろうと思える。

就活を2年やった後、僕は空っぽになってしまったような気分になった。自分の中にはもう何も残ってなくて、話したいことも、やりたいことも、書きたいこともなんにもないような、そんな気分に。
しかも終わったのが1月だったので、あれよあれよと就職をして、自分には何にもないと思いながら働いて、働いて、働いて。
気がついたら休職中で、数ヶ月経ってこんな風にブログを書くようになってから、まだこんなに書きたいことがあったんだと驚いている。

 

 

何が言いたいかわからなくなってきたので、最近見たドラマの話をする。
Amazonオリジナルドラマの『マーベラス・ミセス・メイゼル』の1話を見ました。

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舞台は1958年のニューヨーク。そこの高級住宅に住むミッジ・メイゼルは夫に二人の子供と完璧な生活を手に入れていた。
しかし、ある日夫が出ていったことで生活は崩壊。そしてメイゼルはひょんなことからスタンドアップコメディの世界に足を踏み入れる…
というものだ。
冒頭からメイゼルさんがとにかく喋る喋る。もうこれでもかというくらい喋る。その時点で弁がたつ人間であることはわかるのです。メイゼルさんの夫はスタンドアップコメディアン志望で普段は会社の副社長。しかし、彼には才能がないんです。その上、人のネタをパクっている。
メイゼルさんは1話の最後で舞台に立ち、これまでの生活の不満を持ち前の喋りで一気呵成にネタにしていくんです。
これは言ってみればメイゼルさんには冒頭から見えていた才能があったから出来たこと。
しかし、その喋りは世間には向いていなかった。弁が立っていたのは、家族の前、友人の前だけであった。
そのステージに立った瞬間というのは初めて「世間のフロアで叫んだ瞬間(by 星野源)」だったわけです。
ここのシーンが私にとって感動的だったのは、メイゼルさんが言葉を手に入れた瞬間だからです。
あまりにも酷すぎる状況を笑いに変えるというのはセンスと技術と、そしてなにより心からの話したいことがなければできないわけです。
その三つがあったからこそ、メイゼルさんは自分の言葉で世間のフロアで叫んだわけです。そのシーンの痛快なことよ。

 


何が言いたいねんということなんですけども、せっかくこんな風になんでも書くことができる場があるので、自分の言葉でいろんなことを書いていきたいなと思ったんですよ。
感想もだし、昨日のみたいなどうしようもない心境もだし、短編小説もだし、写真もだし。
少なくとも、今は空っぽではない気がするから。だから、とりあえずは、叫びたいことがあるうちはどんどん書き連ねていこうと思います。ここが世間のフロアとは思わないけども、まだ1番世間に近い排水溝など気がするので俺は「あぎゃぎゃぎゃ」と叫んで、それがどこか遠くまで飛んだらいいなと思う。ふつうにいきていたら、俺の叫びなんて部屋の隅っこの霞くらいしか聞いてないわけだけども、どこか遠くまで飛んだのならそれは俺には奇跡に等しいことだと思う。

 

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