にゃんこのいけにえ

両目洞窟人間さんが色々と書き殴ってるブログです。

ぼんやりした日々を送っている

 ぼんやりした日々を送っている。火曜日、メンタルクリニックに行って、産業医と話した結果休職期間が少し伸びたことを伝えて、書類作成の段取りになったら、僕が伝えなきゃいけない情報に漏れがあったりして、へんな空気になった瞬間に、ああ、そういえばこういうことで僕は何度も怒られてたなってことを思い出して、辛くなったりしていた。

 

 メンタルクリニック周辺を歩いていたら何気なく入った中華料理屋の餃子がとても美味しかった。もしオールドボーイ的に15年監禁されてもこの餃子を毎日食べさせてもらえるならば6年くらいは耐えられる気がするくらい美味しかった。でも店名は覚えてない。なんとなく行って、なんとなく出ていった。

 

 そのあともぶらぶらして、ドトールに入って本でも読もうと思ったけども、なんか疲れてしまい一行も読まず、ずっと音楽を聴きながらぼんやりしていた。bloodthirsty butchersが流れてきた瞬間、映画の1シーンにいるような気になった。ブッチャーズってそんな気になる音楽だなと思う。レジの前の席でぼんやりした目をしてずっとガムシロップの方を見ている僕を店員をどう思ったのだろう。新宿だから仕方ないと思ったのだろうか。

 

水曜と木曜は何をしていたのだろう。

あまり覚えていない。ただ、水曜日はすき焼きを作った。木曜日はそれの残りをずっと食べていた。金曜日になってすき焼きの残りを使ってカレーを作った。そんなリメイクがこの世にはあるのだ。僕も最近知った。錬金術めいたリメイクで作ったカレーはめちゃくちゃ美味しかった。思わずおかわりしてしまった。

 

金曜日はお酒を飲んだ。一人で缶チューハイを飲んだ。飲んだら急にしんどくなって横になり続けた。寂しさを紛らわそうとお酒を飲んだら余計に寂しくなった。誰でもいいから手を握りたいなとかそんなことを思っていた。27歳にもなってそんなことしか出てこない自分が恥ずかしかった。

 

 

 前みたいに四六時中辛いという状態からは抜け出せつつあるけども、それでもずっと虚しい。馬鹿みたいに虚しい。何かで紛らわそうにもその何かをする気力もまだわかない。 

 

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後輩が一軒家を建てたそうです。

 夜は人を惑わせる…ってことはこの世界で何億回と言われてきたことだと思うのですが、いや、勝手にお前がおかしくなっただけだろ、夜のせいにしてんじゃねえよ、夜が惑わせたんじゃねえだろ、おかしくなったのを「夜のせいー」ってサマージャム95的に全責任を押し付けてんだろが。

ってこれまでは思ってたんですけども、先日寝てましたら案の定悪夢を見ましてですね、LDHグループの社員として働いているんですけども、自己判断でTAKAHIROの映画のブッキングを間違えてしまって共演者のかたせ梨乃がめちゃくちゃ怒ってるってなってLDHの先輩の社員から「俺らは夢を売ってるんだろうが!!!」って胸ぐら掴まれながら怒られて「はぁい!!!」って泣きながら絶叫して、かたせ梨乃の元に謝りに行くってところで目が覚めて、それそれは目覚めが最悪だったんですよ。

ナイトドリームイズバッドだったんですよ。

 

 時計を見たら4時くらいで、悪夢見たあとだから神経もぴりぴりして寝れないなってなったんで、枕元に置いてあったスマホを何気なくいじってツイッター見たら「三田紀房の『インベスターZ』を全巻100円で買ったら1万円分のAmazonポイントがもらえる!!」って情報流れてきて「うわまじかよ!悪夢で目が覚めたのも意味があったんだな!」って速攻で全巻買ったら、規制がその5分そこらでかかったらしくて、1万円分のAmazonポイント貰えたのは貰えたのですが、全巻買うのに普通に一万円出してることになってて、それに気がついた時暫し呆然としてしまった。

 

 錬金術できてないじゃん。普通に一万円で全巻買ってもうてるやん。「休職中の身なのでお金は使わないようにしよう。100円浮かすために元気な時は一駅歩こう」って心がけてるのにこの体たらくですよ。まじで何やってんだって話ですよ。俺は何駅分歩かなきゃいけないんだって話ですよ。多分、名古屋まで歩けるわって話ですよ。

 

 ってなわけで一万円分のポイント手に入れたので、それを塩漬けするのも勿体ないんで一気に使ってやろうと、今まで欲しかった高めの本を3冊買って、ふぅ〜と満足したんですけども、よくよく考えたら、これ1万円を本に使っちゃっただけじゃない?って気がついてさらに凹んで、もう悪夢は見るわ、無駄な買い物してるわで最悪だなと。

まあせっかく買ったわけだしと三田紀房の『インベスターZ』を読んでみたら、投資版『ドラゴン桜』って感じの漫画でそれなりに面白いんですけども、根本のところで「この人と話すことがあったらずっと俺のこと説教するんだろうな」って雰囲気がして、肌に合わないなと思った。あと若者描写がえぐいくらいダサいと思った。本筋と違うからいいのかもだけども、くそダサい。

全体的に三田紀房の描く人ってなんでダッチワイフ顔なんだろう。違和感が凄い。不気味の谷でキャンプしてるみたいだ。

 

 

というわけで一万円分、贅沢をしてしまったので、一万円分節制しようと思います。

精神疾患の治療と節制が両立するのかわからないけども、俺はやってやるぞという気持ちが今日はある。

 

鉄は熱いうちに打てということで「節制やってやるぞ!」って気持ちで米を炊くために炊飯器を開けたら、中が『風の谷のナウシカ』に出てくる腐海みたいになってて、あーこれ一ヶ月前から開けてなかったわーって気がついて「風が…止まった…」って顔で立ち尽くして、今は何をしたらいいかわかんないので、ぼんやりとPS4の待機画面で流れる「ぽんぽんぱーん」みたいな音楽を聴いています。

こんな交通事故みたいな生き方をしている27歳男性です。先日なんですが高校時代の部活の後輩が結婚して一軒家を建てたそうです。こちらからは以上です。

 

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短編小説『雑念日常平行モード』

短編小説『雑念日常平行モード』

 

 体育の授業で学校の周りを走ることになって、みんなは「うわー」とか「最悪」とか言ってて、もう私らは一歩も動かねえぞってストライキの姿勢を見せていたくせに体育教師の笛の音が鳴った途端に「頑張ってゴールしようね」とか言い合って、走り出したからお前らの反骨精神ってその程度かよと思って、私はさっきからとぼとぼ歩いてる。

そもそも走るつもりなんてなかったからカーディガンを羽織ってるし、さっきも「あの、今日は見学したいんすけど」って体育教師に言ったけども「どこも悪くないなら、走れ」と却下されて、変にツラを出してしまったからサボるわけにもいかないから笛の音と同時に歩き出して「雨宮ー!走れー!」と体育教師が叫んでるのを無視して、ずっと歩く。
私以外のほぼみんなは結局誰かと走っている。「頑張ろうねー」って体育の授業ぐらいでいちいち声かけあってるんじゃねえよ。ここは戦場じゃねえんだよ。イラクに向かう気持ちで授業に臨んでんじゃねえよ。
クラスで友人がいなさそうな地味なやつらも地味なやつら同士で固まったりしてるから、結局そこで仲良くなっているし、本格的に一人でとぼとぼ歩いているのが私だけで「うーわ」と素直に思うけども、どうすることもできないので、やっぱりとぼとぼ歩く。
そうしているうちに一周軽々回った陸上部の竹田さんが私を追い抜かして、その時にちらっと私を見た気がした。
無性に馬鹿にされた気もするけども、これは一人でとぼとぼ歩いてる自分がやっぱり心のどこかでは虚しい人間であると思っているからで、それを竹田さんに見透かされたような気がしたから馬鹿にされたと思っているだけで、竹田さん自体は何にも私のことを思っていないはずだ。多分。
竹田さんが私を追い越してから、次々と一人で走ってるやつらが私を追い越して、それから友達で一緒に走ってるやつらも私を追い越して、地味なグループも私を追い越して、そしてまた一人でとぼとぼ歩く私が残された。
こんなことならば、来るんじゃなかった。
帰りたいな。と自然に口にしていた。

高校入学の頃には身長が175cmになっていた私は、身長と仏頂面と元々の友人の少なさが災いして気がつけばいつも一人になっていた。
「高校生にもなって連んでるとかいつまで子供ぶってるんだよって話だよ。いい加減大人になれって話だよ」と私は家で弟に向かって演説をかましたけども、弟は「あっそ。ドリフターズの3巻持ってる?」って言ってきて、こいつ姉の演説ちゃんと聞けよと思うんだけどもドリフターズの3巻を持ってるのでちゃんと持ってきてあげる。
私は仏頂面だけども、ちゃんと人の心と優しさはあるのだ。えっへん。
しかし、そんな優しい私は最初に友達作りに失敗してしまったから、未だに常に学校にいるときは一人だし、そんな一人の私を見て回りはさらに離れていく始末だった。なんてこったい。演説ではあんなことを言ったけども正直つらい。


サイコパスならば理想の友人を作ろうとか言って人を殺して死体を繋ぎ合わせて"理想の友人"を作っちゃったり、意識高い人なら世界一周旅行行って、地雷を踏んで足を失った子供を見ながら「かわいそうだね〜」って旅行者同士で言い合ってそのうちに友情を育むのだろう。
子供が失った足が友情を生んだのだ!
なんと美しい世界!
くそが!

と自分で考えて自分で吐き気がしてしまった。具体的なモデルもないのに勝手に想像して、勝手にヘイトが溜まってしまうのは狂人に近づいている証拠だ。
「姉ちゃんって、全部自分の中でぐるぐるしてんだよね。姉ちゃんの世界って姉ちゃんしかいないんじゃない?」
って弟はドリフターズ3巻を読み終わって私に言った。きっつ。もう絶対に漫画なんて貸してやらねえ。


しかしまあ、弟が言うことはまさにその通りで私には自分の世界しかなくて、それは不健康だなーと思いながらもどうすることもできない。
しかもその上避けられてしまっているし、どうすることもできない。
チャイムの音が聞こえる。体育の時間が終わった。よりにもよって外周の真ん中、学校に戻るのがあまりに面倒な場所にちょうどいて、最悪だなーって思ってそのままサボってしまいたいなと思う。
でも、財布もカバンも教室に置きっぱなしにしていた私はギリギリで教室に戻って、授業を受ける。
一人だけ着替えれてなくて死ぬほど恥ずかしいがそんなことは顔には出さない。
つらい。


たまに私は殺人鬼になって、この学校のみんなを殺す想像をする。
猟銃を持ってこの学校に侵入してみんなを撃ち殺す。返り血を浴びても大丈夫なようにレインコートは着ている。
ばーん!ばーん!と撃つたびに反動で肩が痛くなるし、耳は遠くなっていくし、死体の山が築かれる。
私は悪の教典のハスミンになる。ふふふ、土下座しても許さないぞ私は!


と、悪の教典をリビングでにやにやしながら見ていた私は弟に先ほどの妄想を垂れ流した後に弟は麦茶を飲んで「あのさ、同級生を殺すとかは、もうありふれてんだよ。全然オリジナリティとかないから。不満を同級生殺すとかそういう妄想してるのがもう全然だめだから」とまくしたてるように説教をしてきた。
「不満の解消にオリジナリティなんて必要ないだろうが」とむっとして答える。
「たしかにね。そもそも、オリジナリティなんてものがこの世界に本当にあるのかって問題もあるし。みんながみんななにかの影響を受けているわけだし。でもそういう意味でいうならば、同級生を殺す妄想ってのは不満の解消としても1番くだらない部類」
弟はべらべらとしゃべる。いちいち長い。
「姉ちゃん、影響を受けるならもっとかっこいいやつから影響を受けなよ」
「なんだよ、悪の教典は名作だぞ。かっこわるいわけないだろう。命乞い土下座を平気で撃ち抜くかっこいいサイコ伊藤英明がお前には見えなかったのかよ」
「違うよ。現状の不満を解消するならば、殺すってのはありふれてるってことだよ」
はぁーんなるほど〜。一理ある〜。


終業のベルがなって、みんな次々と席を立つ。部活に行ったり、カラオケに行ったり、ファミレスに行ったりするみたいだ。私はゆっくりゆっくり教科書をしまったり、無駄に筆箱を出し入れして、教室から人がどんどん減っていくのを待つ。
そして、ある程度減ってから自転車置き場へ向かう。
そうすると同級生がまばらだから、まだ帰りやすい。
今日も誰とも喋らなかった。本当の私はお喋りで、ひょうきんなのだ。
でも、ここでの私はまるで私ではないみたいだ。
じゃあここにいる私は一体なんなのだろう。
これじゃただの生き人形だ。
でも生き人形は人形が霊的な力で生きようとしている分、私は生き人形よりも意志が弱いのかもしれない。
あー、帰りたい。
ペダルを力強く漕ぐ。
ここで漫画ならば偶然聞いた軽音楽部の演奏に心を動かされて入部をしたり、偶然出会った人と運命を変えるような出来事があったり、私に秘められた才能がなんらかの出来事で見つかったりするのだろう。
坂道を通学ママチャリが駆け下りていく。
でも、そんなものは存在しない。
では猟銃で同級生を…と思うけども、猟銃もないし、そもそもそんなに同級生のことを殺したいほど嫌っているわけでもない。
「姉ちゃんの世界には姉ちゃんしかいないんじゃない?」
弟の言葉がぐるぐると回る。
私の世界に私しかいないのならば、誰かを移住させなきゃいけないのだろうか。
シムシティならば世界の発展はわかるのだけども、私の世界はどのように発展させたらいいのだろうか。
それがわかれば苦労はしないようー。
と自転車を漕ぐ。
夕日が沈みかけている。
日が沈むのも早くなってきた。
今日も何にも変わらなかった。
悲しいくらいに何も変わらなかったので、変わらなかった私は変わらずに悪の教典伊藤英明を見ようと思った。
当分の間はサイコ伊藤英明を心の拠り所にしよう。
それでやりすごそうと思います。はい。

 

 

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私は時々悲しくて、時々悲しくない

 三日間寝込んだ後に、体力が戻ってきた気がして少し遠くに行きたくなった僕は日本橋まで足を運ぶことにした。

 といってもあんまり漫画やらアニメやらには今はそれほど興味がなくてただただ雑多な街並みに触れてみたいと思ったからです。

 でも、行ってみたらかつてのような興奮は一切なくてただただずっと虚しい気持ちに襲われていました。

 ずっと虚しくて、虚しくて、なんか変な感じで、そのまま新世界まで行って、写真もパシャパシャ撮るけどもずっと虚しくて、スマートボール屋に入ってそこそこ球を出してもずっと虚しくて、早々にやめてしまった。

 帰ろうと思ったら、ふらっと入った店でトロのぬいぐるみがあったので買った。それだけが嬉しかった。

 こんな風にみんなはむなしい気持ちに襲われたりしないのかしら。虚しい気持ちでふらふらしたりしないのかしら。

 虚しい気持ちでやってますよ。なにを甘えてるんだと言われたら、じゃあわしも頑張るしかあらへんやないかとなる。

 でも、こんな風につねにみんな虚しいとしたら、どうやって精神を保ってるんだ。

 昨日に引き続きthe pillowsのブルースドライブモンスターじゃないけども、みんな一体どんなシステムで感情コントロールしてんだ。そのOSを俺にも入れさせてよ。

 

 一人になると途端に虚しくなったり悲しくなったり妙に涙が流れそうな気配だけがずっとあって、頭は妙に茹で上がったような感覚があって、ふらふらして、でも前みたいなずっとしんどいみたいなことはないから動けるような気はしてるんだけども、それも嘘みたいな気がして。

 

スマートボールで打った最後の一球が穴のちょっとした隙間にはまって入らなかった。自分らしいと思ったが、店員を呼んだら穴にボールを入れてくれて、だだだだとボールが追加された。こんな風にもっと早くに助けを求めて入ればよかったのか。

しかし日常生活の中ふとしたことを自分に結びつけるのはあんまり良くない。

世界は世界で自分は自分だとわけていないと、世界と自分を同一視した後に待っているのは狂気だぞと言い聞かせる。

 

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