にゃんこのいけにえ

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"喋るねこちゃん好きに届け!"『ビーとパピーキャット』を見た!

『ビーとパピーキャット』を見た!Netflixで現在配信中。全16話。

 

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 はじめに。私は喋るねこちゃんが大好きです。とはいえ、それはにゃーやうにゃーと本物の猫が喋る範囲のことではなく、ちゃんと人の言葉を喋るねこが好きなのです。

 つまりはねこのイデア、と私は呼んでいるのですが、多分本物の猫よりも私はねこのイデアが好きなのだと思います。

 喋るねこが好き。古くはゲーム「どこでもいっしょ」の井上トロから始まり、最近では「どうぶつの森」のみしらぬねこやニコバンちゃんが私は大好きです。

 喋るねこが好きで、喋るねこちゃんが出てくる小説ばかりを書く始末です。

 そんな喋るねこが大好きな私に全16話、喋るねこが出続けるアニメがもし現れたら、どうなるか。

 そりゃハマっちゃうじゃないか!ってのが『ビーとパピーキャット』の尽きるところの感想であります。

 

 

 


 でもそれでは感想とは言えないでしょうから、どういった部分がより好きになったかを書けたらと思います。

 猫カフェで働いていたビーはある日、その猫カフェをクビになってしまう。そしてその帰り道「猫が飼いたいなー」とつぶやいたら空からねこ、もしくは子犬?が降ってきたのです。それがパピーキャットで、彼の首元の鈴をタッチすると手紙が出てきて、それにタッチすると宇宙にあるテンプボットと呼ばれる人材派遣サービスに繋がっていて、いろいろな仕事をすることになる…というのが全16話の大体のあらすじです。

 


 あらすじからわかるように不思議な世界観です。それに輪をかけてシュールな演出が詰めに詰め込まれています。

 ただ、シュールな演出だなーと見ていたものが実は設定に関わる描写であったりして、結構驚くような展開も多いのです。

 なんと言いますかリアリティラインの低い所の話なのねと思ってみていたら、それは描写のまま飲み込まないと行けない部分があったり、同時にシュールなものはシュールなまま存在しているというか。

 だから見ていてとても妙な感覚になります。

 意外とシリアス?と思ったら、やっぱりオフビートで、シュールな世界はやっぱりあって、でもシリアスもちゃんと存在する。そんな塩梅なアニメでした。

 

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 シリアスがあれど、このアニメをシュールで可愛いものにしている大きな要因はパピーキャットの存在でしょう。 

 口が悪く、すぐにものを壊したり、殴ったりしてくるパピーキャット。でも殴ると「ぽん!」と鼓のような音がする!

 「俺はたいていのものは嫌いだけど」と言うけども、プリティパトリックという料理番組のホストは大好きなパピーキャット。

 

 そんなプリティパトリックに出会えた時に、嬉しさのあまり顔がふにゃふにゃになるパピーキャット。

 実は深めの設定があるにも関わらず、その頃とあまりに差がありすぎるパピーキャット(主に見た目で)。

 なんだかんだビーのことが好きなパピーキャット。

 かっこよくなりたいパピーキャット。

 喋ってる声が全部変な音なパピーキャット。(いわゆる初音ミク的な音声合成ソフトを使ってるらしい)。

 とにかくずっとパピーキャットは可愛い。16話ずっとパピーキャットは可愛いのです!

 

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 もう一人の主人公。ビーもまたすごく良いのです。

 怠惰な大人。1話で。子供おばさんと呼ばれるビー。

 ビーも意外と深い設定があったりする。

 またこいつとそんな仲だったのって話もあったりする。

 毛量がとても多いビー。

 着ている服が毎回おしゃれなビー。

 なんだかんだ、このビーとパピーキャットの掛け合いがとても心地よいのです。

 

 

 

 心地よいでいえば、毎話の心地よさったらです。

 ローファイヒップホップがBGMで、ポップなデザインに彩られた画面構成の中で、少々緩めの時間が流れるようなそんなアニメ。

 誤解を招くような言い方をすれば面白すぎないのです。

 次々と次の話が見たくなるような引きはありませんし、過度な面白さの味付けもありません。

 刺激的なものが見たい!という人には物足りないかもしれませんが、この緩さが本当にちょうど良くて、16話でしたけども、いや足りない!もっと見たい!100話くらい見たい!と思えるというか、足湯のようにずっと浸かっていてものぼせることもないし、ずっと浸かっていたいと思える物語世界でした。

 


 

 ビーとパピーキャット以外の登場人物も魅力的です。

 料理が上手なのにケーキ作りだけが苦手(厨房を火事にするくらい)なデッカード

 元レスリング選手で現プログラマーのキャス(デッカードとは兄弟)。

 子供だけどもとても大人びている「大家」のカルダモン。

 キャスを絶えず打ち負かそうとしてくる(ついでに家の壁を破壊する)トースト。

 このほかにも魅力的なキャラはたくさん。

 他の星々のキャラクターも一回しか出てこないのにこんなに可愛いの!ってキャラがたくさん出てきます。

 そんな人々のドタバタ具合も見ていてとても楽しい。

 私はわからないのですが、高橋留美子作品を思い出すという人もいるそうです。

 

 日本の作品でいえば、幾原監督作品のテイストもあるような気もしました。

 製作者はアドベンチャータイムにも関わっていたナターシャ・アレグリ。

 本当にこんな可愛い世界を作ってくれて本当にありがとう…って気持ちでいっぱいです。

 とにかく見て、見て、めっちゃ可愛いんだから!と言いたい。それで感想を終えたいけどもそれじゃダメなのもわかっている。

 ただ、16話が終わった段階では、まだこの先もありそうな雰囲気なのです。

 というか全然先を作れそうな雰囲気です。

 私はこのビーとパピーキャットのこの先の物語が見たい!

 同時に今の段階ではこの先がどうなるかわからない!

 というか16話で「え!こんなことになるの!こんな壮大な景色が広がるの!」と驚いてしまいました。

 ナターシャ・アレグリさんの頭の中ではどんな話が描かれているのでしょうか。

 ビーとパピーキャットの続きはあるのでしょうか。

 とても、とっても気になっています。

 

 

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 でも続きが作られるかわからない今は、とにかくこの素敵なアニメを見たいと思うばかり、ということで二週目に突入しました。

 二週目に入ると、ああこんな描写がもうすでにあったんだ!とまた驚いてばかりです。

 そのほか、YouTubeにありました、カートゥーンハングオーバー版も見ました。

 こちらは今回のNetflix版の原作と言ってもいいバージョンで、時間は短く、話も3~4話くらいの所しかありません。

 それと見比べると、カートゥーンハングオーバー版はよりアメリカのアニメ~という感じがする。

 テンポ感やはちゃめちゃ感とか。

 だからこそ1話30分になったNetflix版の意図的な緩さに気がついたりして、私はこのNetflix版のゆるさが好きだなと思ったりしたのです。

 

 

 

 私は喋るねこが好きです。とはいえ喋るねこなんてどこにもいません。

 でもNetflixをつけるとパピーキャットという喋るねこがいるのです。

 その喋るねこはとても自己中心的で、物は壊すし、口は悪い。

 でもとても可愛いのです。

 ただ本人はかっこよくなりたいと思っています。

 可愛いなんて言われたくないはずです。

 でも可愛いのだから仕方ない。

 私はビーとパピーキャットの冒険をこれからも見てみたいと思っています。

 シーズン2が作られるかどうかわからないけども、作られたら嬉しい。

 そして作られるには視聴者数が大事って聞いたので、一人でも多くの人にパピーキャットが届くように私は今、こんなふうに拙い布教文章を書いたりしているのです。

 願わくば、またビーとパピーキャットの変な日々が見れますように。

 そして一人でも多くの喋るねこ好きに、このアニメが届きますように。

 そんなことを私は最近願ってばかりなのです。 

 

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