にゃんこのいけにえ

両目洞窟人間さんが色々と書き殴ってるブログです。

両目洞窟日記 2020年10月11日『ジェーン・ドウの解剖』『タイムマシーン3号単独ライブ"餅"』『アンナチュラル#1 "名前のない毒"』

ジェーン・ドウの解剖(監督 アンドレ・ウーヴレダル、脚本イアン・ゴールドバーグリチャード・ナイン) を見た!

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うわー!超怖えし、超おもしれー!
あまりに面白かったから、見終わってしばらく興奮状態が止まらず。
遺体がどうやって死んだか、何故死ななくちゃいけなかったか、そしてこの遺体は何者なのか?を物言わぬ遺体を解剖していき、それを科学的に仮設を立てていって、そして本当に恐ろしい事実にたどり着いていく…ってなにこれ超よくできた物語じゃん…!
登場人物はほぼ二人。そしてシチュエーションは遺体安置所のみ。
なのに、終わってみるととんでもないスケールの物語になっている。
うわー、やられてしまった。
しかも冒頭から最後まで一切余計なものなし。
画面に映されたものには何らかの意図が必ずあったり、終わってみたら「うわーそういうことか」とかもう楽しいよね…!
もちろん劇中で登場人物達が「こうだったんだ」と組み立てていくんだけども、最後のピースは観客に委ねられている感じも気持ちいい。
要するに何から何まで手の内で転がされている感じが気持ちよかったんです。だって俺は手のひらで転がされるのが本当に好きだから。

ホラーは見たくないものを見せる側面があると思うけども、「人の遺体」っていう日常のそばにあるのに、誰もが目をそむけているものにじっとカメラを向けていく、もしくはその遺体が動き出しちゃう(しかもよりにもよって、一番見たくないって思っている顔面に穴が空いてる遺体が!!)ってがまたいやらしくて最高だった。
その不幸に巻き込まれるのがある親子。
その親子に過去なにがあったかもさりげない描写で語られるのもいい。
この親子にもしっかりとドラマがあるからこそ、劇中で究極の選択を取らなきゃいけなくなる行動に説得力が出たりするよね…って思ったり。
あと血と肉が通っているキャラだからこそ、恐怖はより際立つなって思ったりしました。

中盤のある出来事から、物語は一気にオカルトの方面に舵を切るのも最高。
やっぱ人智を超えた恐怖って最高だよな!
理不尽な呪いって最悪で最高だよな!!!

遺体のジェーン・ドウ(名無しって意味だそう)を演じたのはオルウェン・ケリーさん。
ほぼほぼ出ずっぱりで、体のあちこちを文字通り解体されるわけだけども、これは人形を使ったんかなって思っていたら、そういう義手や義足を使ったところももちろんあるけども、結構な出番はオルウェン・ケリーさん本人が手術台に横たわっていたらしい。(imdbで書いてた)
それに役立ったのがヨガの呼吸だったとか。人力でやべえ。
内蔵等の特殊造形や特殊メイクもものすごいリアル。
それこそ解剖学とか使えそう。杉田玄白とかビビるくらいリアルな内蔵だと思う。俺は内蔵を見たこと無いからわかんないけども。
監督のアンドレ・ウーヴダレルさんの作品もっと見たいと思った。
過去作だと『トロール・ハンター』が評判いいらしい。でも配信になかったから借りてみてみたい。

俺はこんなふうな緻密な物語を書けないから悔しい。でもやっぱ科学の知識はもっと持っておきたいなって思った。特に人体。
何にせよ、人体のこともっと知りたい。俺は全然人体のこと知らない。

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晩ごはんを食べたあとに母とタイムマシーン3号単独ライブ"餅"』をU-NEXTで見た。

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最近、有吉の壁を毎週楽しみに見ているのだけども、リビングで食事時に見ていたら母も段々とハマってくる芸人がいて、その筆頭がタイムマシーン3号だった。そんな中、先日U-NEXTを漁っていたらタイムマシーン3号の単独ライブがあったので見ることにした。
凄く面白かったー!
タイムマシーン3号はそれこそオンエアバトル世代なので、中学生の頃めっちゃ夢中になってた。けども、こんなふうに20年近く経っても、ずっと面白いことをしていて、最高だな~ってなんかしみじみ思ってしまいました。
個人的に大好きだったのはコント『カツアゲ』と漫才『悪魔のドラえもん』。
カツアゲの方はどうやってるんだろう。とにかく言葉でどうこう言うより、見てもらったほうが早い。


【公式】タイムマシーン3号 コント「カツアゲ」

「元日の明治神宮かよ」ってツッコんでからも、どんどん小銭が出てくるのが最高。本当どうやってるんだろう。めちゃくちゃ大変そう。
悪魔のドラえもんyoutubeに上がっていたのも見たことあったけども、結構カットされていたことを知った。
スネ夫の頭をヘリコプターのプロペラに突っ込んで「スネ夫だったもの~」っていうのは相当にエグくて最高。
俺はすぐに最高じゃんって思ってしまうし、最高って言ってしまう。最高の沸点が低いのかもしれないけども、それでも最高って思ったんだから仕方ない。
とにかく面白い単独ライブでした。
途中に挟まる「関太 コミケに行く」も最高だった。
正直、一番笑ったのはこのコーナーだった。ごめんなさいって思っちゃった。でもめっちゃ面白かったもの。
タイムマシーン3号もっと売れてもいいのにな、もっと売れてもいいよな、なあ!って叫びそうになる。
母親も「なんでこんなにおもしろいのに売れへんねやろ」って言ったあとに「ツッコミの人が地味だから…?」って言っていた。
母親や山本さんに対しての当たりが強い。なんかそんな気がした。



ジェーン・ドウの解剖』でもっと検死解剖ミステリーが見たいと思ったのでずっと見てなかったドラマ『アンナチュラル』(脚本 野木亜紀子)の第一話"名前のない毒"を見た。

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こっちもあまりに面白くて「うわー!!」って叫んでしまった。悔しい。こんなに面白かった作品を2年も見てなかった自分が許せない。
冒頭から会話のテンポがまず気持ちいい。石原さとみ市川実日子(俺は10代の頃から市川実日子推し)の会話が最高すぎる。
同僚なんだけども、それを超えて友情関係まで行ってるというか、共通言語も多くて笑いのツボも近い人間同士の会話特有のグルーヴにやられてしまった。
こういう会話を書きたいのよ本当は。
こちらも物言わぬ遺体を検死解剖して…って話だけども、もしかして毒殺…!からの実はコロナウィルスだった!というツイストにびっくり。
そしてそこからのスケールの広がりったら!社会すらも巻き込んでいく大事件。そのスケールの広がりを一気に畳み掛けるテンポの良さ。すげえわ。
なのに、最後にはさらにまだツイストがあるわ、サスペンスもあるわ、そしてそこに「死」というものに対する誠実な視線を入れてくるわでもうなにこれ~超よくできてるじゃんか~!
というわけで完全にやられてしまいました。はい。
登場人物はどうやらいろんな過去がありそうだし、なんかこの先も絶対面白くなるやつじゃんか~ってなって、最後はめっちゃいいタイミングで米津玄師の『LEMON』が流れて「大ヒットするやん」ってなって、みんなアンナチュラルとかLEMONとか知ってる!?ねえ知ってる!?って叫びそうになったけども、みんな知ってるのよ、知らないのはお前だけなんよってへこみました。はい。
ちゃんと面白いものはちゃんと見ていきたい、本当にそう思いました。
あとエンタメを書けるようになりたい。ちゃんと面白いものを作れるようになりたいです。