月に何度かある鬱が酷くなる日が来てしまって、起きているだけで苦しい状態に。
とはいえ、やることがいくつかあったので、本を読んで脳を騙したり、イヤホンを耳に突っ込んでミッシェル・ガン・エレファントを大きめの音で流したり、すりおろしりんごを隠し味にしたカレーを作ったり、しまいには頓服の抗不安薬を飲んでなんとかやってたけども、いよいよ限界になってしまい、布団に横たわることしかできなくなってしまった。
その横たわってる間も苦しくて、何度ものたうちまわる。好きなラジオも音楽も本も映画も何の効果もない時間が続いて、最後はyoutubeにある足つぼマッサージの音声を聞いた。
人の声が一切入ってない、ただゴリゴリと足を押されているだけの音声。
それを聴きながらめをつぶった。
虚構日記だから、嘘も書こう。
起きると正座をしている猫がいて、私に「にゃー」と鳴いた。
それから猫は私の頭を優しく撫でて、そして部屋から出て行った。
私はその感触を命綱のように何度も思い出して、鬱の波がひいていくのをただ待った。