にゃんこのいけにえ

両目洞窟人間さんが色々と書き殴ってるブログです。

せっかく劇場版見てきたことだしコワすぎ!シリーズが大好きだってことを言わせてほしい。

5月17日。

バイトを終え、向かうは梅田。
「戦慄怪奇ファイルコワすぎ 史上最恐の劇場版」を見に行ったのでした。

「コワすぎ」シリーズは今、僕が一番楽しみにしているホラーシリーズ。先月は劇場版序章のDVDをレンタル開始週に借りに行ったほど。
これほど楽しみにしている理由は3つある。
1つ目はとてつもなく面白い。
2つ目はとてつもなく笑える。
3つ目はとてつもなく志を感じるからだ。


コワすぎは監督曰く「超低予算」だそうだ。
もちろん、その超低予算であることは作品を見ていればわかる。
でも、それ以上に面白い。「超低予算」だってことをアイデアと技術と努力とあとよくわかんない何かで乗り越えまくっている。


1の「口裂け女捕獲作戦」では白石晃士監督ホラーモキュメンタリー総決算のような内容でガッチリと掴んだあと、2の震える幽霊では早速「オカルト」の白石晃士監督としての顔が見え始める。
それは「日常の風景」に一つ設定というレイヤーを重ねることでその場所がとんでもなく禍々しいものに見えるというもの。
白石晃士監督はそれを「東京スカイツリー」でやってのけた。
あの新名所が一転して世界の揺るがしかねない場所に。
そしてその近くの歩道橋が世界を変えかねない存在とのバトルフィールドに。

このように設定を重ねることで突如として風景が歪む恐怖をやってのけた後、3の「人喰い河童伝説」ではさらなる進化を見せることになった。
登場人物が「実は〇〇で…」と過去をばらした瞬間、超低予算ホラードキュメンタリーだったものが、ある男の生涯をかけた戦いの記録に変わるスケールの飛躍である。
話が思いもよらない方向に向かうのは白石晃士監督作品では共通のものであると思うが、コワすぎに感じたのは80年代娯楽映画に感じた「無茶」である。
しかしそれ故、僕は口を開けながらも、ただただ興奮するしかない。なぜならそんな飛躍を見せられたあと、見逃すほど馬鹿ではない。飛躍とは終着点が見えないこと。コワすぎは低予算だけども終着点が見えない、それゆえに引き込まれる。

その終着点の見えなさをより強めていき、フェイク・ドキュメンタリーとしての「ライド感」を最大級に推し進めた作品が4の「真相!トイレの花子さん」だと思う。
なんとこの作品には40分間の1カット長回しがある。しかもその1カットの最中、なんども過去と現在を行ったり来たりするタイムトラベルもある。
一瞬の間に今日が昨日に、昨日が今日に。
まあ、1カットというのはあくまでそう見せかけているだけと監督も言っていたが、明らかに10分近く移動のために車を運転しながらもその最中にドラマを動かすという正直「トゥモロー・ワールド」級のやばい長回しがあったのも事実。
あちらの技術と熱意と人海戦術に対して、こちらは役者陣の努力と監督自身の撮影で乗り切ってるのがまたすごい。

この4の後半は本当凄くて見ながら思わず「めっちゃ面白いやんけ!!」と叫んでしまったほどだった。

それから数ヶ月…。
劇場版が制作されているというニュースと共に入ってきたのは劇場版序章という作品。
こちらの題材は四谷怪談のお岩さん。
果たして、あの4を超えられているのか…と見始めたら、また超超超面白い。
劇場版序章では話の中心にエクソシストものを入れ込むというまた想定外の展開。
そしてラストには更なる飛躍。
もうめっちゃ興奮した。その興奮は面白い娯楽映画に出会った時の興奮と一緒だった。
監督が「これはここのシーンのオマージュです」と言っていて、その映画とは制作規模がぜんぜん違うはずなのにちゃんとその映画と並べるような娯楽性を持っていて、なんていうか、俺も腐ってられねえ…って思ったんだよ。
コワすぎって、ボンクラが大好きな「でもやるんだよ!」で出来てるんだよ。
圧倒的不利な中でめっちゃ努力して映画作ってるんだよ。
それが最高に感動的なんだよ!!

って思わず熱くなってしまった。

で、やっと本題の本編の話だけども、またもや力尽きてしまった。
ということで本編の話は次にするよ。
特に意味のないことしか今回も書いてないけども、とにかくコワすぎ!が好きって話でした。