にゃんこのいけにえ

両目洞窟人間さんが色々と書き殴ってるブログです。

文学フリマに行ってきた。

文学フリマに行ってきた。
家を出て、電車を数本乗り継いで、挙げ句の果てにモノレールまで乗って、地の果てのような場所に降り着いたそこが文学フリマだった。
文学とロックは死んだと断定されがちですが、そんな言葉を言ったやつ出てこいと言いたくなるほどの人の群れに、汗がドバドバと止まらなくなってしまった私は適応障害で休職中。
そんな自律神経がさっそくバグりながらも、はじめての文学フリマということでわくわくして見て回った。
はじめに行ったのは西島大介先生のブース。西島大介先生の作品がずっと好きだった私は、ブースにいる西島大介先生を見るなり自律神経がバグりメガネが曇るほど汗が出た。
出されたばかりの「アオザイ通信」を買うと西島大介先生がサインを書いてくれると言うではないか。
私はあわわわわとなりつつ、サインを書いてもらい、そしてその間に何か一言喋りかけたかったが脳が全く回らない。


普段の脳ならば
「J.BOYって曲を出した歌手、2名お答えください…。じゃあ走ってー」
「えーーーとえーーー、あ!ハマショー(ブー!)あ、フルネームか!浜田省吾!(ピローン!)えーとあとは、あとは………えーーー、あ!フェニックス!!(ピローンピローン)」
と脳内フレンドパークができるほど余裕で回るのに、一切動かない。天亜門事件でバケツ持って戦車の前に行った人ぐらい動かない。


で、やっと出たのが「I care because you doめっちゃ好きです…」って言葉だった。音量はミュート寸前で。そんでI care because you doってのは西島大介先生の半自伝的な作品で、Aphex twinX japanが交錯して、好きな人には好きなタイプの作品で…というのはいいでしょうか。
そんな自律神経崩壊小声27歳男性にも西島大介先生めっちゃ優しかったので、凄く食いついてくださったが、緊張しすぎてなにを話してくださったか全く覚えてない。本当に申し訳ないです。
あと、本当は「アトモスフィア、まじ好きっす。あの構成、本当神だと思います。ウェイ!」って言いたかったのですが、脳がフリーズしてたんだからしょうがないね。
本とサインをもらえてとにかく幸せでした。
アオザイ通信』めちゃくちゃ面白かったです。

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その後、後輩から頼まれていた買い物をばしばしやりまくる。汗はだらだら流れっぱなしだ。汗がだばだば出ているので自己尊厳が限りなくゼロになってしまっていたので、さっとその売り場に行き、売り子さんの目も見ずに小声で「あ、ください」って言いづける27歳男性はっきり言ってここが最底辺だったと思いたい。「人はなぜ落ちるかわかりますか、這い上がるためですよ」とバットマンビギンズのマイケル・ケインのセリフ、今こそ俺に響いてほしい。


後輩からのおつかいを済ませて、あとは自分の気になる本探し。
その段になってとにかくその幅の広さに圧倒された。
これほど多くの人が伝えたいことや書きたいことがあって、一冊の本に仕上げて、このような場で売っているという事実、めっちゃ胸熱くなる。
みんな普段はどんな生活してるの?日常しんどくない?どうやってやりすごしてる?そんなことを聴きたくなったまじで。
一期一会だと思って、興味が湧いた本はとにかく買っていった。休職中で預金口座の数字が減っていくのに胃をきりきりさせて、節約のためにカレーを二週間食べ続けていた俺の姿はそこにはなかった。俺はその時、知の戦士(ウォーリアー)として文学フリマの会場で財布と言う名のアックスを振り回していたのだ。

 

 

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気がついたら十八冊買っていた。
何をしているんだと思った。


というわけでこの冬は買った十八冊を次々と読んでいきたいと思う。「買った本は読めよ!」は舞城王太郎のピコーン!の名台詞でございますが、俺も怒られないようにちゃんと読む。

あと俺も文学フリマに出展してえ。
自意識過剰な俺は、自意識を本の形にして、その本を「買ってくれ〜読んでくれ〜」と要求するウォーキング・デッドになってみたいと思ってる。
当面はそれを人生の目標に生きていきたい。
人生の目標ってのは大事なのです。