にゃんこのいけにえ

映画と音楽と本を中心にいろいろと。

『マイティ・ソー バトルロイヤル』を見た。

マイティ・ソー バトルロイヤル』を見た。

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マイティ・ソーの三作目で、アベンジャーズやらを考えると…何作目になるんだろう。もう膨大すぎてわかんないっすよね。そんなマーベルシネマユニバースの中の1作品。
とても面白い映画でした。

今作は『マイティ・ソーの路線バスの旅』みたいな映画で、突然思いがけない場所に落とされたマイティ・ソーが目的地までなんとか帰ろうとするって内容。蛭子さん的な立ち位置はハルク。
「いやんなちゃうよねー」とマイペースにめちゃくちゃなことをしちゃう蛭子ハルクに対して太川陽介ソーがツッコミながらの珍道中。ヒロインはもちろんロキだ。

 

 

実際、結構なことが劇中起こっているのだけども、全体的に漂うコントっぽさがいい意味で深刻さを中和していて心軽く見ることができる。
監督タイカ・ワイティティはマーベル随一のぼんやりシリーズマイティソーを今作で笑う犬もびっくりなスペースコントに昇華。
結果としてキャラクターが全盛期のウッチャンのコントキャラクターのように生き生きしまくる映画になっていた。

 


一作目は異文化コミュニケーションギャグ、アベンジャーズではシェイクスピアギャグ、二作目では地下鉄移動ギャグ、アベンジャーズ2では温泉入浴悟りギャグとこれまでシチュエーションギャグに頼っていた雷王子様のマイティ・ソーも今作では自身のキャラクターを開花させ、ギャグとしてもストーリーとしても一皮むけていた。

 

 

今作の見どころを語っていきたい。何よりの見どころはケイト・ブランシェット姐さんの怪演であろう。

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ヘラ様という戦隊ものの敵女幹部のような出で立ちで登場するやいなや、圧倒的な戦闘力で浅野忠信率いる軍隊を壊滅。浅野忠信は頑張るも殺されてしまった。死ぬのは今日であった。
そんなヘラ様を見た瞬間、心の底から「ビンタされたい」って気持ちが湧き上がった。キャロルでケイト・ブランシェットを一目見たルーニー・マーラーの気持ちになっていた。ケイト・ブランシェットになら世界燃やされてもいいでしょまじで。

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見どころのもう一つがジェフ・ゴールドブラム。あのハエ男、もしくはマルコム博士、もしくはセクシーオブザイヤーに輝いたとかどうとかそんな話があった人。

そんなジェフ・ゴールドブラムがある星のリーダーなのだけども、その怪演っぷりよ。

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「今から殺し合いをしてもらいます」とたけしばりになんだこのやろうなことを言ってるのだけども、その最中シンセサイザーを弾き始める。パ〜〜と音がなる。なんだばかやろう。

 


そしてその星のデザインも素晴らしい。見渡す限り一面のゴミ、ゴミ、ゴミ。いわゆる夢の島なゴミ溜めなのだ。
莫大な金をかけて作られたゴミの景色にたまらないものを感じてしまった。
このあたりは私のフェチなので、気にしなくてもいいが、作られた汚い世界が好きな人はぜひこのシーンだけでも見てほしい。

 

 

音楽好きにはたまんないのがレッド・ツェッペリンの『移民の歌』という大ネタ中の大ネタの使い方だ。デンデデンデンデンデデンとあのイントロが聞こえた瞬間、スクリーンに映し出される一大アクション絵巻。「あっひゃ〜〜気持ちいいぃ〜」とシャブを打たれたジャンキーのように歯をカチカチ鳴らして喜んでしまった。
苦役列車森山未來が言ってたところの「てめえが暴れてるような気になれる」アクションがあるのでそういうのが見たい人の期待は勿論裏切らない。

 


改めて今作を見て、壮大な連載漫画として楽しむのがマーベル映画の楽しみ方なんだなと思った。
1話に100億〜200億かけた連載漫画だ。しかも、歴史的にファンも多いキャラクターの中の人は名優ぞろい、作画担当こと監督は新進気鋭を起用となにせ噛みどころが多い。
ヒップホップアーティストのPUNPEEも「今、リアルタイムで追っていたら10年後自慢できる」と言っていたのは本当だろう。映画のシリーズ化は多くあれど、映画の連載漫画化は初めてだろう。
そしてそんな連載漫画もいよいよ佳境みたいである。
次は新連載の『ブラックパンサー』、その次は合併号の『アベンジャーズ インフィニティウォー』だ。
こんな風に数ヶ月先に楽しみがあるというのはとてもいいことかもしれない。
何百億もかけてヒーローの話を作って、それに多くの人が駆けつけるのは、それが楽しみで仕方ないからだ。
そんな風に楽しみを週刊漫画のように次々と映画で供給できるような作り上げたマーベルってやっぱやばいなと思いつつ、この世の憂さに潰れてしまいそうになる私は次の楽しみを待つことにする。勿論その時に聴く音楽は移民の歌だ。デンデデンデンデンデデンデンデデンデンデンデデン。