にゃんこのいけにえ

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ドラゴン×マッハ!を見た!

ドラゴン×マッハ!を見た!

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唐突ですけども運命ってわかんねえじゃねえっすか。
僕は今年27歳になるんですけども、正直今の自分の人生なんて全く想像できてなかったですし、これからも全くわかんないですし。
人と人がばっしゃーと混じりあう社会なので、その思惑や欲望やあと無意識の何かや本当にくだらないことで、思わぬ出来事がたくさん起きてるわけです。
そんななかで、えげつない事件が起こったり、えげつない事故がおこったり、受け入れられないほどの悲劇が起こったりするわけで。
ニュースを見ていると毎日そんな悲劇が目に飛び込んできますし、僕だってあなただって大きい小さいはともかくそんなものに当たってしまうこともある。
なので物語には悲劇を語るものがある。それは自分たちに降りかかる悲劇を予測するためや、降りかかってしまった悲劇を物語化して体内に取り込むために必要であったりする。
そしてもしくは悲劇の先にあるそれでも捨ててはいけない希望を語るために存在するのかもしれない。

というわけでドラゴン×マッハ!の話。
まあ序盤から悲劇の嵐。陰惨オブ陰惨な出来事の連発。
うげーとなるし、出てくる奴らは揃いも揃って屑ばかり。
そんな中、活躍するのが我らがトニー・ジャー
今作ではタイはバンコクの刑務所の職員さん。しかも娘は白血病持ち。
大変な状況である。
そんな刑務所に送られてきた囚人がウージンさん。
SPL1ではドニー・イェン相手にドスを振り回していた彼が今作では実は香港の潜入捜査官でありまして、敵に捕まりタイの刑務所に送られてしまったのでした。
しかも何の運命のいたずらかウージンさんはなんとトニー・ジャーの娘の白血病のドナー適合していたのです・・・!
しかし両者ともそのことを知らない!観客しかそれをしらない!
「ああ!そこに!いるのに!!!」
となりつつ、事態はどんどん悪化していきます

ウージンの運命は!
トニージャーの運命は!!
そして白血病を抱えた娘の運命は!!!


サモハン・キン・ポーとドニー・イェンのバトルでも話題になったSPLの続編(キャストやスタッフは異なりますが)であるので、今作もバトルシーンの描写は一級品。
序盤にあるウージンとトニージャーのバトルで「すげえな」ってなってたらその後、どんどんボルテージとクオリティがあがっていくんだからやべえのやべえの。
空港での銃撃戦から始まりワンカットでの高所からの落下!メイキング見たら命綱無しで落下させていて頭がおかしい!!!
中盤の長回し200人刑務所暴動バトル!ここもカメラはぎゅんぎゅん動くし、キャストはシンプル高所落下するし、そんで画面いっぱいに人々が殴り合ってるし、ほぼほぼアクションピタゴラスイッチ!!!
そしてそしてそして!なによりもクライマックスのマックス・チャン演じる刑務所所長VSトニージャーとウージンのバトルですよ!!!はい歴史に残るバトルー!はい!歴史に刻み込まれた名バトルー!!!

 

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マックス・チャンの体の動きがとにかく超超超やべえ!!!!まじ超強え!!!!
言葉でこの動きを表現することができたなら、歴史に残る文筆家になれるんじゃないかってくらい、このマックス・チャンの動きは言葉にできない。
何しろ、ウージンとトニージャー2人がかりでもかなわないほど強いという設定を見事に体現できている動きなのだ。
マックス・チャンのこと不勉強ながら知らなかったのですが、このラストバトルでもうすっかり虜になってしまいました。世の中にはもの凄い動きをする人がいるもんだ!!

 

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冒頭にも書いたように、この作品は悲劇に飲み込まれる男たちの物語である。
だが、男たちはその悲劇に屈することなく抗い続ける。
それは携帯の電波を探すことや、万力で指をつぶすことや、絵文字で会話をすることや、そして大きな勇気を発揮することや。
その果てに男たちが手に入れるものは何か。
強引に思えるようなラストであったが、それでも確かな希望を描くことを選択した作り手の決意に胸が暖かくなった。
極上のアクションと悲劇と暴力に抗う人間の勇気を描いた傑作。
大好き!