読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

にゃんこのいけにえ

映画と音楽と本を中心にいろいろと。

24歳男性、ままごと『わが星』を見て大好きが止まらなくなる。

オールタイムベスト 演劇
ままごとの『わが星』二回目見てきた。
二回目の方が冷静に見れるかなと思ったけども、案の定顔がぐしゃぐしゃになるくらいまで泣いてしまい結局冷静な鑑賞なんて一切できなかった。

 二週間ぶりの鑑賞だったし、買ったDVDも見まくったり、劇中使われてる□□□(クチロロ)の『00:00:00』だけならずわが星のワークショップを経て作られた『いつかどこかで』も聴きまくってたせいもあって、初見のなんだかよくわかんないけども「新鮮味」と「衝撃」に溢れた鑑賞ではなかった。当たり前だけども。
 でも、それでも涙がだばだば出てしまった。
 それでも目が離せなかった。
 90分があっという間だった。
 時間の流れが劇中と同じように早く早くなっていったようだった。
 だからこれはギミックに頼りきっただけの話なんかじゃないと思う。
 「新鮮味」と「衝撃」だけに支えられた作品なんかじゃない。
 だから目が離せなかった。だから涙が溢れ出た。そう言い切りたい。そう言い切ろう。


 僕はこの作品が心から大好きだ。
 団地の一室の話が、宇宙の話になって、女の子に恋する少年の話がいつしか時間を超えていく壮大な話へ変貌していく様が大好き。
 □□□の音楽が大好き。
 ちーちゃんと月ちゃんの友情が大好き。
 いびつなままごとに興じる二人が大好き。
 そのままごとが次第に人生に変貌するのが大好き。
  僕もそんな風に生きていけたらいいな。
 そんな風に生きていけたらいいな。
そんな風に思ってしまうから大好き。
 会話がいつの間にかラップに変貌するのが大好き。
 突然踊り出すのが大好き。
生活が躍動するみたいで大好き。
 少年がもっと早くもっと早くと宇宙で一番早くなるのが大好き。
 その瞬間がまるで自転車で初めて一人旅をするような軽やかさしかなくて大好き。
 気がつけば終わりが目の前に来ているのが大好き。
 全ては始まりそして終わっていくのが大好き。
 そして月ちゃんの手紙が読まれずに燃えていくのが大好き。
 そしてあの時に埋めた多くの光がぶわーっと広がるのが大好き。
 月ちゃんの気持ちは結局、言えなかったし読まれなかったけども、でも伝わってるんだよ。広がった光みたいにぶわーっと伝わったんだよ!と泣きながら思ってしまったから大好き。
 おばあちゃんが大好き。
 自然とこの間、僕の祖母が僕に電話してくれたこと思い出すから大好き。
 祖母っていうか、おばあちゃんって呼んでるんですけども「地震怖くなかった?」って聞いてきて僕泣きそうになって。
 就職前も「頑張るんやで」と握手してくれたおばあちゃんのことを思い出してしまうから大好き。
 そのおばあちゃんとちーちゃんが一緒に回ってる時のはしゃぎ方や、ちーちゃんがおばあちゃんの肩を揉みながら歩くところとか大好き。
 お姉ちゃんも大好き。
 ちーちゃんばかり見られて不憫な目にしか合わないお姉ちゃんが大好き。
 ちーちゃんと喧嘩してばっかなのに、「好きも嫌いもない、だって家族でしょ」ってちーちゃんに言うお姉ちゃん大好き。
 先生の家庭訪問の時に先生を三角座りで見てるのがちーちゃんのことをおもってるのか、本当は先生のことがちょっと気になってるのかが曖昧な感じのお姉ちゃん大好き。
 「先に燃えるのは私だよ。だってお姉ちゃんだし」とそういうところでお姉ちゃん感を出してくるお姉ちゃん大好き。
 お父さんとお母さんも大好き。
 繰り返す日々がラップになり躍動するあのシーンが大好き。
 繰り返す日々こそが宇宙って感じじゃないですか。あの家こそがわが家であり、わが星というのがぐっと伝わるあのシーンが大好き。
 お父さんもお母さんも家族を見守る表情の柔らかいこと柔らかいこと。それが大好き。
 ツイッターでこの家族をクレヨンしんちゃんっぽく描いてる人がいて、「確かにそうだ!」ってなったことを思い出したから、あの絵を描いた人が大好き。
 ちーちゃんがなんだかんだで昔の自分を見てるようだし大好き。
 子供時代特有の人に遠慮しないやつ感。それが際立ちまくってて大好き。
ちーちゃんの「手、繋いでもいい?」が本当に泣けてしまって大好き。
 あのセリフは本当にあかんのだよ。
 何かを刺激するのだよ。
 その涙腺を刺激してくるのは「手、繋いでもいい?」の絶妙な言い方だと思う。 そんな素晴らしいセリフ回しとお子様もいらっしゃるのに10歳の子供にしか見えない端田新菜さんが大好き。
というかキャストの皆様、本当に凄い。
歩き回って、ラップして、踊って、生活をして、リズミカルに、正確に。
あんな舞台を一ヶ月半もやって。凄い。
そんな凄いところが大好き。
で、前評判だと「ラップ演劇」と聞いてたから「チェケラッチョー」的やつかそれか「ウェッサイ」な感じか?と身構えて言ったら、日常会話が自然とラップになるという俺の予想の斜め上をいくかつ、日常会話がラップになるという興奮を味あわせてくれた柴幸男さんのこと大好き。
制作の皆様の機敏な働きも大好き。
席の誘導の仕方や雰囲気を壊さない声のボリュームに佇まいが素晴らしくて大好き。
 物販の方も丁寧に商品を説明してくださって大好き。
 三鷹市芸術文化センターの駅から離れてるから「遠いなあ…」と若干嫌になるのに、いざ着いてみたら雰囲気最高だし、スタッフの皆様は丁寧だしで三鷹市芸術文化センター最高すぎないかってなるから大好き。
 物語のクライマックスで一度10秒の休憩が入って00:00:00が始まるのが大好き。
 初演に比べての穏やかさと終焉感が増したクライマックスが大好き。
 あそこでちーちゃんと月ちゃんが一度中心で手をつないで回るのが大好き。
 「死んでく私が見ているの」「そう」のくだりが本当に大好き。
 自転車で回るのが大好き。
 間に合ってよかったと心から思えるから大好き。
 見終わったあと、人生の見え方が変わるから大好き。
 みんながそれぞれ生きているんだなと思ってしまうから大好き。
 マンションの灯りを見ただけで涙が止まらなくなってしまうから大好き。
 これだけこれだけ大好きって言っても、全然言えた気がしないから大好き。
 

24歳のこの時期に出会えてよかったと思えるから大好き。
そして今後の人生の節目節目でまた出会いたいと思うから大好き。
 そして一人でも多くの人がこの作品に出会えたらなと思う。
 そして誰かにとっての大好きな作品になったらいいなあ。
 

 f:id:gachahori:20150611224022j:image