本日はあまちゃんを見て感動した以外は布団にまた沈み込んでいた。
布団というものの磁力は本当恐ろしい。
布団というものをから抜け出すこと、それこそがこれからの人生の命題になるのではないのだろうか。
しらんしらんしらん。
バイトを5時間行う。私は本日は近くで暴動が起こったらしく、次々と店に来店。
ゲバ棒はどこだー。というクレーム多数。
ゲバ棒は売っていないとしかし傘なら売っていると答えるとお客様から「こいつを総括しろ」との声が上がる。しかし近くに縛り付ける木が無かったので助かった。
よかった。よかった。
今日はそれくらい忙しかったです(一部に妄想アリ〼)
[本]2013/5/31 町山智浩著「トラウマ映画館」読了。
筆者が幼年期に見てそして後々までトラウマのように心に残り続けた25本の映画の解説本。
「タイムスクープハンター」という傑作フェイクドキュメンタリー番組がある。
この番組の趣向として教科書にのっていないが確かに歴史上に存在した名も無き人々にスポットを当てて、人情や人々の業とそして人生と言った人間にまつわる不変的なものを浮かび上がらせるというものである。
教科書にのっているものが全てではない。そこに載っていないものにも確かなものがある。
この「トラウマ映画館」は町山智浩による映画版タイムスクープハンターといえるかもしれない。
映画の教科書や名作100選には乗らない。しかし観客の心に残り続ける名も無き映画の数々。
この本に載っている25本の映画はどれも衝撃的である。それは暴力描写という視覚的にわかりやすい部分の衝撃ではない。まるで人間の暗部を切り取ったかのような内容そして映画と共に歩んできた現代史の暗部であるからだろう。
どの映画も時代と世界とそして人間の写し鏡のようである。
中でもこの本最後に収録されている「愛すれど心さびしく」に思わず胸がつまるような息苦しさを感じた。
共感できる愛すべきものと描かれた登場人物の夢や希望が打ち砕かれていく展開にである。
町山智浩氏も衝撃を覚えたという田舎の娘が田舎の雑貨屋に人生を埋もれさせていくという展開。私は思わず自分の就活の現状を思い返してしまった。
全くうまく行っていない就活、周りの人々が輝かしいもの報告をする中、1人ドロの中で埋もれているような生活を送っている。ふと、自分は人生を埋めていっているのだと私は気がついたのだった。
最近は直ぐにこうして人生に結びつけてしまう。ダメな部分だと思いつつ、もう目を逸らせないところに来ているのだと思う。
このように私もこの本から新たなトラウマを植え付けられてしまった。でもそれこそが人生の本質なのかもしれない。
しかしその一方でこの本はただ絶望だけでは終わらない。
この「愛すれど心さびしく」の原作小説で映画では書かれていない部分を紹介がされている。
それはオールオッケー!な希望ではない、しかしそれでもやるしか無いという気合いと微かな希望。それがあればまだやっていける。いややっていくしかない。
映画は人生の予行演習だ。人生は暗くて苦いものが続くのかもしれない。でもそんな時に、これら映画が教えてくれたことが助けになるのかもしれない。いや、もうなってるよ!
映画や本はただの娯楽だけではとどまらない。様々な人々の思いの詰まった作品がいつか遠い何処かの国の子どもの人格に影響を与える―それは作者の町山智浩氏がそうであったように。
辛い日々は続く。泥の中にいるような時間は続く。それでも、それでも待つしか無い。
そんな時の希望になりえるのはこういった本であるのかもしれない。
町山智浩氏のPodcastやブログ、ラジオ等で触れられている作品も多く収録されているが、情報量が増えているため重複感はなし。
町山智浩氏のファンなら是非、そして映画好き、人生に迷っている人もこの本を読むべし。