にゃんこのいけにえ

両目洞窟人間さんが色々と書き殴ってるブログです。

6月3日~6月5日「東京観光」「ラーメン」「打ち上げ花火、下から見るか 横から見るか」

6月3日 土曜日

仕事を終えてから東京に旅行に来ていた後輩と合流。
ちょろっと東京観光する。
とりあえずってことで新宿へ行き、新宿2丁目のラーメン屋「二丁目つけめんGACHI」でつけめんを食べる。
久しぶりに食べたけども濃厚でめちゃくちゃ美味しかった。
大盛りにしたら全部食べきれなかったくらい。
後輩とは近況の話の後はずっとくだらない話をしていた。連想ゲームのようにくだらないことをどんどん続けている話はここのところしてなかったなー。
最近見た一番おもしろかった映画は?の質問に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーリミックス』との回答にやっぱ最高だなと思った。

飯を食べた後は渋谷へ行き。街をぶらぶら。
街ぶらで渋谷を歩いてみると坂の多さにびっくりする。ほとんど坂だ。
そんな坂の途中に要塞のようなミキプルーンの本社を見つけてひとしきり笑った。
この要塞みたいなミキプルーンの本社、どうやって攻め込む?って考えるも、あらかたミキプルーン側に想定されているだろうとなってまたひとしきり笑った。

帰宅後、部屋の惨状を見かねた後輩が片付けてくれた。
東京まで来て先輩の部屋を片付けるってどんな聖人君子なんだって思うし、俺はどんなクズ野郎なんだと凹む。



6月4日 日曜日

後輩と東京観光。
上野へ行って上野動物園へ。
上野動物園。結構な広さにびっくり。
色んな動物を見た気がするけども、ほとんど動物に関係の無いくだらないことを言っていた記憶もある。
上野動物園でピクニックのようにレジャーシートをひいて団欒としている家族連れも多くて、せっつくように動物をみるんじゃなくて、動物もいる公園くらいな感じで立ち寄るのがいい場所なのかもしれない。

上野動物園のあとは国立科学博物館に行き大英自然博物館展を見た。
めちゃくちゃ良い展示だった。
僕は動物と自然史の知識があんまりにもなさすぎて後輩に教えてもらいながらずっと見てたんだけども、詳しい人に教えてもらうの本当おもしろいなあと思った。
僕が提供できる話はレディオヘッドのアーティスト写真の顔色が年々悪くなるって話くらいだ。
自然史の展示を見ていて、きっちりとした保存があまりに多く、雑な保存しかしない僕は歴史に残ることはないんだなあと感じた。
歴史に残るにはきっちりしなきゃいけないんだな。
でも今更きっちりもできないので歴史に残るには誰かに任せたい。僕は雑に生きたい。
あと、ボロボロの手帳や手記も公開されてたけども、こういうのやっぱいいなあ。
手帳もわざと汚したようなものも売ってあったらいいのに。
というか、次にほぼ日を買ったときは最初から汚し加工を入れてみたい。
わざとコーヒーとかこぼしてシミを作ってみたい。

大英自然博物館展が盛りだくさんで、最後の方は駆け足で。
見終わった後、秋葉原にいくことにして鶏王けいすけでラーメンを食べた。
で、手コキカラオケのスポンサーで有名なエムズに行き、何気なく後輩のそういう事情について聴いたらハードなパンチを心にくらい「うっ」となっているところに店内BGMでASIAN KUNG-FU GENERATIONの「新世紀のラブソング」が流れていてちょっと泣きそうになった。

後輩との東京観光凄く楽しかった。まるで4日分くらいの濃度であった。
またこういう日があればいいな。



6月5日 月曜日

ギターのピックを買う。念のために二枚。
ある事情で、近々またライブをすることになったのでギターを練習しなければならなくなったのだけども、そういうときに限ってピックをまたなくしていた。なので今度は二枚かっておく。準備に余念は無し。
しかしギターは下手だ。もう弾き始めて10年経つのに何の成長も無い。向いてないんだろうなと思いつつ、ライブは好きなので練習はちゃんとやる。しかし下手だ。あと記憶力もないのでちゃんと覚えれるか不安だ。


6月3日分のタマフルを聞く。シンリズムのスタジオライブがめちゃくちゃかっこよかった。ちょうどこの前見た『夜明け告げるルーのうた』のオープニングみたいなことをやっていた。若干19歳と聞いて「うおうおうお!」と1人部屋で叫ぶ。天才いるもんやなー。
宇多丸さんが「アメコミ映画ばっかりにメールが集まるのもどうかと思う」と苦言を呈していて、もっと色んな映画を見なきゃなと思う。
アメコミ映画が子供だ!なんて言いたくはないけども、幅広く色んなものを進んで見なきゃいけないなと思う。映画をただの快楽発生装置にするのはもったいないよなー。
といいつつも帰宅後Netflixで『ザ・レイド』のイコ・ウワイス主演の『ヘッドショット』を見始める。
痛々しいアクションの連発に「うおうおうおう!!」と1人部屋で叫ぶが、さっきの決意はどこにいったとなるものの、イコ・ウワイスの最新作は絶対に見なきゃいけないやつだ。ザ・レイドが心のベスト10に入り続けている僕にとってはイコ・ウワイス出演映画は確実に見る案件なんです。
しかしあまりに痛々しいアクションの連発に中断。
続きは翌日にする。

弟が『打ち上げ花火、下から見るか 横から見るか』を見たと聞いてあわてて電話する。
そんで「あのシーンがエモかった、このシーンがエモかった」というのを聞く。
大変気に入ったみたいで嬉しかった。
あの映画を見た人はみんな夜のプールに一生取り憑かれてしまうのです。
そして「次に会えるのは二学期だね」と一生解けない呪いをかけられてしまうのです。

Forever Friends / REMEDIOS

forever friends | REMEDIOS

夏にあるアニメ版が楽しみ。本作の大ファンかつモテキ2話でオマージュを捧げまくってた大根仁が脚本なので相当なことになっていそう。

5月30日から6月2日。「夜明け告げるルーのうた」「シベリア少女鉄道」「Perfumeフェス」

5月30日~6月2日までのこと。


火曜日

仕事終わりに餃子の王将へ。9連勤したので餃子の王将くらい行っていいだろうと自分にご褒美。
闇金ウシジマくんでは「自分にご褒美!」って言ってた女はえげつない身の滅ぼし方をしたけども、餃子くらいでは身は滅ばないと信じたい。
晩ご飯を食べながら「キングちゃん」を見る。「今ヤリにいけるアイドルグランプリ」の回。ヤラセに乗っかる駆け出しのアイドルを一挙一動を見ては笑う回であったけども、乗っかり方が凄まじくて笑う。
飯食った後ブックオフへ。ここのところ何度目かのブームが来ていたのでミッシェル・ガン・エレファントの解散ライブDVDを買う。
レイトショーで湯浅政明監督の『夜明け告げるルーのうた』を見た。

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夜は短し歩けよ乙女』と『マインドゲーム』の真ん中を最高速度で走り抜ける湯浅政明!!としか言いようのない楽しくて脳みそがぎゅわーんと溶けるかのような気持ちいいアニメだった!
クライマックスにはうぉんうぉんうぉんと泣く。
面白かったー。


水曜日

休日。朝からウィンナーを焼き、目玉焼きを作る。休みの日はこんなふうに朝食を作れるからいいな。ちなみに平日は半額になったおにぎりを貪り食うただのモンスター。うぉおおおお。
9連勤後なのに洗濯もしたし、掃除もした。この人間力の高さよ、と自分を褒める。
ミッシェル・ガン・エレファントの解散ライブを見る。
めちゃくちゃかっけえぞうぉい!
Amazonレビューは編集が良くないとか書かれていたけども、そんな印象は感じなかったなー。
とにかく徹頭徹尾かっこええ。かっこよさとは何かと聞かれたらこのDVDを差し出したいくらい。
解散ライブなのに感傷的な雰囲気はないのだけども、最後の満身創痍の中演奏される『世界の終わり』は泣きそうになってしまう。
そしてやっぱりアベフトシのことを考えてしまう。
僕は熱心なファンじゃなかったけども、もうこの4人が一生並ぶことがないってことと、ミッシェルが解散してからのアベフトシの不器用な生き方を思っては胸が締め付けられる。
収録曲じゃこれまでは長いなあとしか失礼ながら思えなかった『ブギー』にやられてしまって、何度も見返した。

ブギー
いいなあこの曲。
昼ごはんに麻婆豆腐を作って食べて、ミッシェル・ガン・エレファントの解散ライブを見た勢いでスーパーカーの解散ライブにも手を付ける。
何度見てもいいなあ。
warning bellとkarmaがとにかくかっこええのです。

[LIVE] Supercar - Warning Bell (Last Live)

[LIVE] Supercar - Karma Extem Ver. (Last Live)


話は変わってDOWNWELLというゲームを買った。
タマフルのインディーゲーム特集でとにかくおすすめと言われていたのでとても気になっていたのです。

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すっごい難しい。本当難しい。まるでファミコンゲームの頃のような難易度。うげえうげえと何度も弱音を吐きながらプレイ。しかしただただ理不尽に難しいならすぐにやめちゃうんだけども、まあこれが本当おもしろいから嫌々言いながらも3時間ほど続けてやってしまった。

そうこうしているうちに夜になったので、昼作った麻婆豆腐プラスいくつかおかずを足して食べる。
そのときにアルコ&ピースD.C.GARAGEの5月30日の回を聞く。
平子さんが教習所行き始めた話でめちゃくちゃ笑ってしまった。
そうこうしているうちにもう寝なきゃいけない時間になり仕事いくのめちゃくちゃ嫌になった。


木曜日

移動中セッション22のザ・スミス特集を聞く。
『Please, Please, Please, Let Me Get What I Want』という曲を聞いて泣きそうになってしまった。

The Smiths - "Please, Please, Please, Let Me Get What I Want"

『どうかどうか一生に一度だけ欲しいものを手に入れさせて』って俺もずっとこんな気持ちで生きている気がするぞモリッシーさんよ。


仕事が早く終わったので、友人と合流してシベリア少女鉄道の『たとえば君がそれを愛と呼べば、僕はまたひとつ罪を犯す』を見た。
大傑作。腰が抜けるどころか吹き飛ぶくらいの大傑作。凄まじすぎた。
しかしこれDVD化もされないとなると、こんなに凄まじすぎる大傑作なのに、この先埋もれてしまうとなるとただただもったいない!となってしまう。
僕がニューヨークの美術館なら悪魔のいけにえのフィルムを保管したように戯曲を保管するのに…と思うけども僕はニューヨークの美術館じゃないのでただただ歯がゆく思うだけ。
しかし、あのくだらなくも奇跡的なあのラストシーンをもう一度見たいなあ。本当なんとか見ることできないかなあ…


金曜日

なんとこの日も休み。疲れがどっと出てしまいほぼほぼ寝込む。
エストワールドの6話を見る。自分のいる世界が虚構であることに気がつくロボットのシーンにradioheadのmotion picture soundtrackのストリングス・アレンジが流れていておおってなる。
というのも自分も昔演劇でこのストリングス・アレンジを流そうとした過去があったからで。
しかし、そのときは却下されたし、もし流れていてもシーンにもこれほど上手くハマってなかったんだろうなと思う。
音楽と物語の関係性についてもっとよく考えた方がいいような気がするけども、気がするだけなのか。
晩、後輩に誘われてPerfumeフェスへ。
電気グルーヴPerfumeという豪華すぎるライブだった。
電気グルーヴはN.Oに感動して、フラッシュバックディスコにうおおとなったり。

そんでPerfume。日本最高峰のエンターテイメント三人娘。
もう1時間ちょいくらいのステージングだったと思うんですが、何から何まで最高って言葉以外ない。
何もかもがかっこよすぎた。
かっこええのに、3人のMCになった途端この時間一生続けと思うほどの朗らかな空気。
ああ、3人の会話まじで最高かよ。
3人とも大好きなのですが、気がつけばかしゆかを目で追っていました。生のかしゆかさんまじで女神っすよ。やべえから。かしゆか半端ない。
あと、のっちが「のっちさんだよー」って話始めたときの最高風速もやばかった。
あ~ちゃんはもう話芸がすげえの。まじすげえ。

セットリストだと大好きなPARTY MAKERに加えてGAMEとPUPPY LOVEが聞けて大満足。生で聞いたGAME超かっこよかった。
PUPPY LOVEは泣いちゃう。本当泣いちゃう。



終わった後、後輩とコンビニでビールとおにぎり買ってそこらへんの適当な場所に座って近況や好きなテレビ番組について喋った時間も尊かった。いい時間だったなあ。

キャンディプロジェクト『贋作 イワンのばか』を見た!

キャンディプロジェクトの『贋作 イワンのばか』を観た!

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 贋作ってことは元があるということで、元はなんだって言えばロシアの文豪トルストイでございまして。といいつつも私はトルストイの作品を読んだこと、ましてや映画等の別メディアに変換されたものも見聞きしたことはありませんでした。

 ということで初トルストイ、初ロシア!

 ロシア経由の作品に触れるなんてt.a.t.u.以来じゃない?Mステドタキャンしてミッシェルガンエレファントが演奏した以来じゃない?

 といっても贋作でございますので、今回贋作を作ったのはキャンディプロジェクトという劇団を主宰されているキャンディ江口さん。原作は読んだことないですが、ところどころに贋作だなーという刻印をつけていきます。それについては後ほど。

  内容は平たく言えば人間vs悪魔でございます。悪魔は人間の堕ちていく姿が大好きなもんで、色々そそのかしては堕とすわけですが、そんな中イワンだけは堕ちていかないんですよ。何故なら彼は馬鹿だから。

 それどころか馬鹿すぎて、周りを助けていき悪魔に堕とされた人々も助けて、そんでハートウォーミングな雰囲気に。もはや聖人じゃねえか!

ということでイワンのあまりの馬鹿っぷりに悪魔は歯ぎしり。しかし手を緩めない悪魔。そのうち、悪魔の攻撃はより激しさを増し、次第にイワンからも人が離れていく。それでもイワンはめげない。というかめげるという感情を知らない。その姿はもはや狂人のようでもある。

 そして悪魔と一騎打ちになるわけだけども、そんな中でもイワンはイワンで悪魔はついにこう叫ぶのです。

 「お前のようになれない。なりたくない。でも少し羨ましい」と。

 

 この贋作イワンのばかでは突然『渡る世間は鬼ばかり』のテーマ曲が流れたり悪魔がバイトしてたらとパロディやギャグも多めで基本的には受け取りやすいエンターテイメントととして仕上げています。

 そのように仕上げながらも、端々から滲み出てくるのがこの「生きづらい世界」にどう向き合うべきなのか?ということについて。

 登場人物たちはこの世界でどうしようもなく生きづらさを感じています。

 それはもっと暮らしをよくしたいって思いだったり、上昇志向であったり、ただ暮らしと向き合ってるだけだったり、ただそれだけなのにどうしようもなく生きづらい。

  この作品でもっとも贋作な部分であろう、ラストの居酒屋で管をまく悪魔達と店員の会話。

 彼らはこの世界のわけのわからなさについて話し合っています。そしてなるようになっていくしかないとも。

 僕はイワンになることはできなくてなりたいとも思えなくて、でもただこんなわけのわかならない世界で辛さを感じることなく生きていけることを羨ましいと思う。

  イワンのばかを通して、じゃあこの世界で生きていくには?ってことまで考えぬいた作品だなーと思いました。

 

 

 別の話。舞台上ではMARASHOUTさんによる生演奏で音楽が奏でられるシーンがいくつかありましたが、シューゲイザーとかエレクトロニカ系の音楽で物凄く好みだった。

 贋作的なパロディなシーンもあれば息を飲むような綺麗なシーンもあって、好きな作品でした。

 雨を霧吹きで表現するのとかよかったなー。

 

『ラ・ラ・ランド』を見た!

ラ・ラ・ランド』を見た!
 涙腺が大雨降った後の玉川くらい崩壊するもんだから、すぐにおいおいおいと泣くわ、涙腺がどばあって決壊するわ、水は溢れ、家は流れ、そして残された家族は「アルバムを流されたのがつらかった…」って言うから、それはつらいなって思ったりじゃあ家族って何だろうって山田太一が思ったりした結果できた作品が『岸辺のアルバム』だそうで。というわけで涙腺が絶賛崩壊中の26歳男性なんだけども『ラ・ラ・ランド』を見てきたのです。
 そしたらオープニングの多幸感で既に涙ぼろぼろ。渋滞しまくってる高速道路の上で踊り狂う大勢の人々。その絵面だけでうわー!最高だー!となってたら男がいそいそと近寄って行ったトラックのドアをがぁーって開けたら楽団がいてばぁー!って演奏したときに崩壊してる涙腺がさらに崩壊してまたもや心の山田太一岸辺のアルバムを書く羽目になっていた。
 いや、山田太一は脱線してるとしても、楽団出てくるところやばかったんですよ。僕、超越するとちょっと涙腺がどうかなるみたいで。高速道路で歌い踊るなんて、まず現実では見ることできないじゃないですか。というわけで超越しちゃってるわけですよ。そしたらさらに楽団出てきてって、超越に超越したらもう次元超えてるわー。八次元くらいいってるわーって。しかも、このオープニングは全部1カットで撮ってて、それも超越してるわけですよ。地続きにえぐいことがどんどん起こると、超越が積みあがっていく感じ。もう、しょっぱなにどんなバベルの塔作ってるんだよって。すげえなって。家に帰ってこのシーンのことを調べたらリハーサル映像が出てきたけども、駐車場に車止めて、監督がiPhoneで撮ってて、それがほとんど本編と同じ映像だったから、もともと監督の頭の中にこれがあったんだ。ってびびって。もうまただばだばだ。心の山田太一岸辺のアルバム3を書いてた。
 

La La Land - Behind the Scenes "Traffic" - In Cinemas Now


 その後も「はぁっ!!」とか「うおっ!」ってなるシーンの連続で、ミアがパーティに行くシーンも素晴らしかったし、セブが弾く80年テイクオンミーもよかったけども、次の山田太一が出てきたのはタップダンスのところ。あそこやばくないですか。あんな楽しすぎるシーンがあっていいんですか。いいんですかって野田洋次郎なら問いかけてるし、吉高由里子なら復縁するレベル。とりあえず言葉上はあんまりうまくいってなさそうなことを言ってるのに、徐々になんとなくひかれあってるな…って思ってたらすっとタップシューズを取り出して、それに履き替えて踊り始めたらそりゃ恋やん!恋やん!!!星野源以来の恋ーーーーーーーーーーーーー!!!ってなって。ただただ楽しすぎてまた泣く。
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 ここまでは「いやー素晴らしい多幸感につぐ多幸感だなー。絶対に二回目もみようー」って思ってたらそのあと、そのあとですよ…。 
あんなに多幸感に溢れていたミュージカルシーンが全く出てこなくなるんですよ。びっくりした。この映画の売りだと思ってたのに全く出てこなくなって、代わりにリアルで辛い展開が続く続く続く。あんな些細なことで喧嘩したり、一人芝居失敗するとかもうまじで苦しい苦しい苦しい…となってわしの体力はもうゼロじゃ…田舎に帰ろう…帰りたい…って思ってたら、起死回生のチャンス到来、そしてエマ・ストーンが地の底で歌を歌うわけです。久しぶりのミュージカルシーン。これまでのミュージカルシーンとは打って変わってダンスもぎゅんぎゅん動き回るカメラワークもなし。あるのはエマ・ストーンの独唱のみ。ここで歌い上げられる歌詞に僕はようやくこの映画のテーマをさとり、そしてそのエマ・ストーンの歌声にこらえきれなくなりまたもや涙腺は崩壊。
 もう泣きつかれた、こんなに泣いたのはおぎゃおぎゃとこの腐敗した世界に生まれ堕ちたとき以来だもう疲れたと思ったら、ったらですよ、そのあとのさらなる展開。僕は腰を抜かしそうになったよ!
 5年後の未来で別れている展開には「なるほど」って切ない表情を浮かべながら納得したけども、あのセブズでの演奏中に見るもう一つのあったかもしれない世界の姿に様々な感情が押し寄せそれがうねりにうねってもう俺は翻弄されまくって嗚咽する勢いで涙が溢れて口をぱくぱくさせもう耐えられないかもしれないかもしれないって思ってたら最後の最後であの二人の表情ばぁーん。
 あそこでの表情を皆さま見ましたか。見た?凄くない?あの表情でこの映画終わるの凄くない?
 セブもミアもお互いのことを元カレ元カノだの恨めしそうだの、野田洋次郎吉高由里子を見るような、そんな目で見ていないわけです。
 ミアは女優に、セブはジャズ・バーのオーナーに。あの頃の未来にぼくらは立っているかな…って夜空ノムコウ的なことでいうなれば、あの頃の未来に立ってるわけですよ。やっとかなえたあの日見た夢の中で二本足で立っているわけだけども、それができたのはあの時にお互いがいたからなんですよ。
 それを観客は知っているわけです。だってずっと見ていたから。映画ってそういうもんじゃんって言われたらそうだけども。だってずっと見てたんだもの。1人と1人が2人になって、その2人が夢を語り合って、その夢の前でボロボロになる姿を。でも語り合っていた夢に今立ってるじゃん!って。
 それはあの日思っていたような2人で立っているという未来じゃないし、その演奏中に見る、また別の未来での幸せの形でもない。
 でも叶えた。
 お互いに夢を叶えた。もう夢に浮かされた夢追い人ではなくなった。
 そのあのときに一緒に戦った戦友を見るように、お互いがお互いを見て、そしてまたバラバラになっていきます。
 それがとても切なくて、でもこれをバッドエンドとは絶対に言いたくなくて、なんていうか語彙力が無いから「切な良い」とダサい造語を作るしかないわけです。ここまで号泣しながら思ってるわけですけども。岸辺のアルバムは9くらいまで行ってる。 
 
 監督はデミアン・チャゼル。前作『セッション』も「うわあわわわああ!」って僕は泣いてしまったわけですが、今回も涙が止まらねえ作品でございました。すげえ映画じゃねえか!いい映画じゃねえか!!

『ナイスガイズ』を見た!

『ナイスガイズ!』を見た!

監督は『アイアンマン3』のシェーン・ブラック

いい映画だったんですよ。早速ですが。面白い映画やったんですよ。

簡単な人探しのはずが陰謀と暴力の世界に巻き込まれるといういわゆるノワールな話なんだけども監督脚本がシェーン・ブラックで主演がラッセル・クロウライアン・ゴズリングって聞いたらなんとなく陰惨なだけの話にはならなそう!って思って、実際見てみてたらそうで陽気でアッパーな感じで、陽気でアッパーな感じでノワールをやっちゃう感じの映画でした。

オープニングもあのハリウッドサインの裏側からロサンゼルスの街並みがぐわーつと一望するカメラワークに、裏側の話なんだなーって思ってたら、ポルノ雑誌をニヤニヤ読んでる少年が出てきて、その少年の家に車が突っ込んで、うわ、やべえなつってたら、その車からポルノ女優が裸で倒れてて、その息絶えたポルノ女優の体に少年がそっとシャツをかけてあげるシーンで俺はうるっときてしまって。

ある意味露悪的なシーンも多いんだけども、根本的なはこの優しさが貫かれた映画なんじゃないだろうか。

最後の方なんて主人公たちにとっちゃなんの利益にもないことなんだけども、俺たちはやってやってやってやるぜ!と命をかけて右へ左へ奔走する。

「たまには勝ってもいいじゃないか」なんて主人公は心の中で思う。その勝つまでには本当にみっともない時間が続くわけだけども。だって安酒に溺れ、腕を折られたり、酔って山を転げ落ちて死体を見つけて、家は銃撃戦の果てにめちゃくちゃになって、探してた女は死んで、辞めようとしていた酒もまた飲んで。

それでもたまには勝つときがあるのかもしれない。腕に書いた自虐的な落書きは薄れて「世界一幸せな男」になれたのかもしれない。

そんな瞬間っていつだっていえば、人のために何かをしてやれた時なのかも。

まあ、こんなことを長々言うてたけども、基本的には不謹慎ギャグがてんこ盛りの映画です。

死体で遊ぶなシェーン・ブラックなほど、死体ギャグもあれば人は死にまくる。

その度に輝くライアン・ゴズリングのコメディ俳優っぷりに度肝ぬかれていた。

死体を見つけた時のライアン・ゴズリングの演技の素敵さったら。ライアン・ゴズリングでドリフを作って欲しい。勿論ライアン・ゴズリング志村けんだ。他のメンバーも随時募集中。自薦他薦問わない。ハリウッドだよ。全員集合。